新年あけましておめでとうございます。
2012年の6月6日"六本木の日"にスタートした六本木未来会議は、今年で10年目を迎えます。
2020年は、13名のクリエイターを迎えて行ったインタビューを中心に、さまざまな記事を毎月配信しました。
新型コロナウイルス感染症の拡大により、前代未聞の危機に直面した2020年でしたが、六本木未来会議では環境の変化によって、都市におけるデザイン・アートのあり方にどんな影響が及ぶのか、またコロナ発生後の世界のクリエイターや、デザイン・アートの新しいスタンダードを探るために「特別寄稿 コロナ時代の世界の都市から」を掲載。世界の都市に暮らすクリエイターの視点から、現地で生じている変化について、生の声を聞くことができました。
2015年から続いている、クリエイティブディレクションを学ぶ学校「六本木未来大学」は、2020年は田中泰延さん、金井政明さんを招いて計2回実施。金井さんの回は初のオンライン配信となりました。
今回のブログでは、2020年の振り返りとして、昨年公開したインタビューやプロジェクトの記事の中から、新たな1年を迎えるにふさわしい一言をピックアップ。クリエイティビティのヒントが隠されているかもしれません。
今年も編集部一同、さらにためになる記事やその時々にぴったりのインタラクティブなイベントをお届けできるよう、取り組んでまいります。
2021年が、あなたにとって創作の源につながるような年となりますように。
六本木未来会議編集部 2021年1月
【クリエイターインタビュー】
No.112 長谷川愛(アーティスト / デザイナー)
「科学は希望であると同時に危険な側面も持っています。なので、作品にする時はユートピア的なビジョンを示すだけではなく、議論のプラットフォームになりうるものでありたいと思っています。」
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No.113 magma(アーティストユニット)
「実際にモノを選ぶときは反射的ですが、"これがあるとワクワクする"という感覚は大事にしています。完成されたモノは、これはこれでいいとなってしまうけれど、さっき言った"何か物足りないモノ"はワクワクする要素がある。」
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No.114 西野亮廣(絵本作家 / 芸人)
「必要なのはエゴですよ、エゴ。熱い思い、とか、そういうきれいな言葉に言い換えていると伝わらない。(中略)やっぱり個人の圧倒的なエゴでしか、未来は切り拓けないと思います。一部からは熱狂的に嫌われているくらい、超わがままで、エゴを貫ける人。」
No.115 しりあがり寿(漫画家)
「どっかの誰かが答えを与えてくれることに期待せず、自分が本当にやりたいこととか、いいと思うことの方に進んでみる。その過程ではきっと、摩擦がいっぱいあると思うんです。だけど仲良くばかりしていたらもうダメで、摩擦とかケンカを始めないといけない気がします。」
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No.116 三澤 遥(デザイナー)
「必要なのは、『新しい見せ方のアイデア』。つまり、展示物のアイデアではなく、『どう見せていくか』のアイデアの開発が必要だと感じています。」
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No.117 磯村 暖(美術家)
「この先も閉塞感が続いていくであろう中、いろんな情報に思考が支配されて、生きづらさを感じたりもすると思うのですが、芸術は日常を支配している思考とは別回路のものを引き出せる力を持っていると信じています。」
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No.118 中里唯馬(ファッションデザイナー)
「未来のことを考えようとすると最先端の技術に意識がいきがちですが、先人たちが編み出したアイデアはとてつもなくエポックメイキングだったりするので、過去にもヒントはたくさんあります。」
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No.119 山本太郎(美術家)
「何となくよくない風景のように感じるけれど、描き方によって美しくもなる。そういった目線で見ると、日常の何気ない風景が面白く見えてくるんじゃないかと思うんです。」
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No.120 富永勇亮(プロデューサー / CEO)
「仕事をする際も緩やかな関係性がいいと思っているので、明確なルールはあえて設けていません。契約書などもそうですが、決められた箱にクリエイターを入れてしまうと、その箱を超えることはないと思うんです。」
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No.121 片岡真実(森美術館館長)
「これからの時代、言われたことをやっていればいい、というスタンスは通用しません。会社の中でも、これまでのルールはこうだったから、とか、上司にそう言われたから、とか、それだけを追っていては、何も成し得ません。本当にそうなのか、という問いを常にもちながら、自分の頭で考えていかなければならない。」
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No.122 安田侃(彫刻家)
「精神性というと難しく聞こえるけれど、要はうれしい、楽しい、哀しい、つらいといった人の感情のこと。彫刻と人は、そういった精神性を共有できるもの。もっといえば、万人と共有できる本質的なものを持った彫刻こそが、パブリックアートだと私は考えています。」
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No.123 祖父江 慎(デザイナー)
「守りの姿勢ばかりになっていて、せっかく生きているのにもったいないな、と思います。(中略)無理に安全を得ようとするのではなく、安全じゃないところでも豊かに過ごすためにはどうすればいいか。これをちゃんと考えたほうがいいんじゃないかな。」
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【六本木未来大学】
第25回「田中泰延さん、自分の読みたい文章の書きかたって何ですか?」
「調べたら簡単にわかることだけど、調べたらちょっとだけ突破口がある。いっぱい調べたら突破口がいっぱいになるかもしれないのです。」
第26回「金井政明さん、デザイン経営する価値って何ですか?」
~鳥のように見渡して、見えない楽園をみて、大きな要素をチョイチョイとくっつける。すると?~
「人生100年時代といわれる今、長い暇つぶしには仕事が一番いい。どうせ暇つぶしの仕事をするのであれば、誰かの役に立つことを面白がってやったほうがいい。これが共通の基本認識であり、思想と理念に共感すれば、仕事は単なる生活のためだけではないことに気づけるのです。」
【六本木、旅する美術教室】
第7回 PR/クリエイティブディレクター三浦崇宏の現代アートの読み解き方
「アートって、言葉にならないんですよね。そして、世の中においては言葉にできないものの方が、言語化できることよりもはるかに大事だと思うんです。だけど言葉にならないことを言葉にする努力も、やっぱり大事。」
第8回 企画屋 栗林和明の日本のアートの楽しみ方
「"自分ごと化"できる視点をひとつ加えてあげるといいですよね。解説の方法だけでも、いろんな入口をつくることができると思います。」