六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を紹介しています。紹介した本は、東京ミッドタウン・デザインハブのインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター内で不定期開室されているリエゾンセンター・ライブラリーにてお読みいただけます。今回は、しりあがり寿さんが選んだ『冥途・旅順入城式』(著:内田百けん/岩波文庫)。
※内田百けんの「けん」は「門がまえ」に「月」が正式表記。
しりあがり寿さんのコメント
ここに収録されている『冥途』という短編とか、夏目漱石の『夢十夜』のような、わけのわからない小説が好き。文章って自由自在で想像が膨らむから、「いつのまにか部屋のなかになってるけど、外を歩いてたんじゃなかったっけ?」みたいなことがよくある。想像力を刺激する、不思議な小説は面白いですよね。現代の作家だと、朝吹真理子さんの『流跡』もそういう感覚を味わえる小説でした。
『冥途』は、夏目漱石門下となった内田百けんが、1922年(大正11年)に発表した処女作品集。生の不安と不気味な幻想におおわれた夢幻の世界を名文で紡ぐ。
クリエイティブ集団「graf」を率いる服部滋樹さんへのクリエイターインタビューをきっかけに実現した、「六本木未来会議BOOKキャラバン by 服部滋樹」のプロジェクトレポートも公開中。併せてお楽しみください。
しりあがり寿さんのインタビューはこちら
クリエイターインタビュー #115
しりあがり寿(漫画家)
https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/115_01/