先日、今年度の「グッドデザイン賞」が発表されました。受賞作は10月31日から東京ミッドタウンで開催される「グッドデザインエキシビション2014」(G展)で見られますが、それに先がけて、審査委員が注目作を紹介する「私の選んだ一品2014」展が東京ミッドタウン・デザインハブで開催中。今回は、その内容を少しだけご紹介します。
ご存じのとおり、非常に幅広いジャンルから選定されているグッドデザイン賞。今回受賞したのは全1258件で、その中から71名の審査委員が一人ひとつを選んで紹介するのが今回の企画展です。デザインハブの入り口付近には実物もいくつか展示されていたのですが、予想外かつ圧巻だったのは、メインの展示スペース。
一瞬、トリックアート!? と目を疑うほど整然と並べられているのは、審査委員の顔写真のパネル! 表面には顔写真とキャッチコピー、裏面には選んだ作品とコメントが書かれています。もはや、これ自体がちょっとしたインスタレーションのよう。床の赤い模様も気になりますが、正解はのちほど。
たとえば、審査委員のひとり、遠山正道さんのパネルはこんな感じ。ちなみに遠山さんは「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」で開催する「森の学校」でも授業を担当してくれます。
セレクトしていたのは、サントリーが期間限定のバーで提供した、最先端の3D技術で自由な形に削った氷でウイスキーを飲む、というプロモーション。遠山さんは「現代の技術と嗜好が握手した稀な表現」と絶賛!
さらに、次回の六本木デザイン&アートツアーで「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2014」を案内してくれる松田朋春さんも、審査委員を務めています。松田さんが選んだ一品は......。
三菱電機の冷蔵庫。リビングにも冷蔵庫を置くことが多い、アジア市場向けに発売されている商品だそう。「文化の異なる人々の嗜好を考慮しながら、過度に媚びずに自立していけそうな姿をしている」と評価しています。
そのほかにも、審査委員長を務める深澤直人さんや、佐藤卓さん、柴田文江さん、永井一史さん、原研哉さん、山田遊さんと、これまで六本木未来会議に登場したクリエイターが何人も。
そうそう、床の謎の模様は、なんと「一品」という文字だったんですね。芸が細かい!
最後に、せっかくなので私も、グッドデザイン賞受賞作品から勝手に1点セレクトしてみました......。その一品がこちら!
今さら? と思うかもしれませんが、こちらはロングライフデザイン賞を受賞(今回の「私の選んだ一品2014」展でも佐藤卓さんも取り上げていました)。
デザイン面でのすばらしさはもちろんのこと、私の摂取カロリーの3割以上を占めているといっても過言ではない、というのが選定理由です(笑)。
こんなふうに、デザインに詳しくなくても楽しめるのが「グッドデザイン賞」のよさ。みなさんも、まずはこの展示に足を運んで、その魅力に触れてみては?
なお、DESIGN TOUCH 2014を開催中の10月31日(金)〜11月4日(火)、今年度のグッドデザイン賞受賞作を全点紹介する「グッドデザインエキシビション2014」(G展)が、東京ミッドタウン・ホールを中心とした各会場で開催。こちらもどうぞお見逃しなく。
編集部 飯塚
information
展覧会名:「私の選んだ一品2014」展
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(ミッドタウン・タワー5階)
会期:2014年10月4日(土)〜25日(土)11:00〜19:00
※会期中無休
入場料:無料
お問い合わせ:TEL:03-6743-3776
公式サイト:http://designhub.jp/exhibitions/1233/