「六本木未来会議」読者のみなさんへ
新年あけましておめでとうございます。
2017年、六本木未来会議は6年目を迎えます。
昨年は、12名のクリエイターを迎えて行ったインタビューを中心に、さまざまな記事を毎月配信しました。
アイデア実現プロジェクトでは、クリエイティブディレクションを学ぶ学校「六本木未来大学」をはじめ、ワークショップやセミナー、六本木未来会議では初となる映画祭まで、多彩なイベントを開催し、記事化。クリエイターおすすめの六本木グルメを紹介する「クリエイターの一皿」もスタートし、「デザインとアートと人をつなぐ街に」という目標にさらに近づけた1年だったと思います。
そこで2016年の振り返りとして、昨年公開したインタビューや六本木未来大学の記事の中から、"未来"を語る言葉をピックアップしました。お正月休みに、ぜひ記事本編をお楽しみください。
今年も編集部一同、さらに面白いコンテンツやイベントをお届けできるよう、取り組んでまいります。
2017年が、みなさんにとって素敵な1年でありますように。
「六本木未来会議」編集部
【クリエイターインタビュー】
No.63 紀里谷和明さん(映画監督)
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「ルールとかシステムがあるところにクリエイティブは生まれない、だからカオスにするべき。そして、クリエイティブになりたければ、単純に自分の衝動に忠実に生きていけばいい」
No.64 服部滋樹さん(graf代表)
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「伝統工芸にしても産業にしても、やっぱり100年、3代くらい前の昔話しか語られない。でも、1000年くらいさかのぼってルーツが何だかわかれば、土産物なんてすぐにできちゃうし、産業だって復興できるんですよ」
No.65 水口哲也さん(メディアデザイナー)
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「都市って大方、タンジブル(目に見えて形があってさわれる)な発想で設計されてきました。でも、これからは、インタンジブルな(目に見えない)ものも伴わなければいけない」
No.66 小西利行さん(コピーライター)
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「都市開発も同じようにストーリーテリングで、どうすれば人が感動できる街になるかをつくる事業。ストーリーってこれからの世の中をよくするために本当に重要だと思います」
No.67 藤原大さん(クリエイティブディレクター)
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「ファッションで街を変えるアイデアとして、街の人みんなが、いろんな色のチェックを身につける日をつくるっていうのはどうでしょう? 緑の服を着て、緑のものを食べるキリスト教のお祭り『セントパトリックデー』のように」
No.68 川村元気さん(映画プロデューサー)
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「プログラミング、人工知能、バイオ、最先端医療......そういうものを学ぶことで、逆説的に今の人間がわかってくる。もう人間だけにできることってほんと残ってないんだ、って」
No.69 えぐちりかさん(アートディレクター/アーティスト)
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「よく『広告の未来がどうなるか』って聞かれるんですけど、そんなのわかっていたらつまらないですよね?」
No.70 内藤廣さん(建築家)
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「僕がずっと提案しているのは、たとえば東京ミッドタウンみたいな超高層を建てたら、ちょっと離れた場所に採算抜きで面白い場所をつくらなければいけない、というルール」
No.71 南條史生さん(森美術館館長)
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「本当は美術館も24時間オープンが理想だし、六本木アートナイトは、そのモデルケースでもあるんです。(中略)厳しい規制がなくなれば、アートナイトを年に何回もできるようになるかもしれない。僕を含めて、スタッフはみんな死んじゃうと思うけれど(笑)」
No.72 西畠清順さん(プラントハンター)
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「歴史を見れば未来がわかるって、よく言いますけど、4億5000万年前に植物が地球に上陸したとき、この地球には文化もなければ、宗教もアートも何もありませんでした。そういう意味では、植物はすべての素」
No.73 野田秀樹さん(演出家)
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「あとに残るものって、施設なんかじゃなくて、人だったり体験だったり記憶だったり、そちらのほうが大きい。東京オリンピックをきっかけにできた文化プログラムが形になって、ずっと残っていく。せっかく何かやるんだったら、そういうものをつくらないといけないし、みんなも面白いと思わないでしょう?」
No.74 ピーター・バラカンさん(ブロードキャスター)
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「情報を伝達するメディアのあり方が今、すごく課題になっていると思うんです。これは僕もメディアに携わるひとりの人間として、いつも意識していること」
【六本木未来大学】
第4回「嶋浩一郎さん、人が動く編集って何ですか?」
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「これからは、企業と生活者がどんどんプライベートな中でやりとりするようになる。そう『みなさん』から『あなた』へ、ラジオ的なコミュニケーションに変わっていくと思っています」
第5回「水野学さん、まとめると、クリエイティブディレクションって何ですか?」
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「今、日本の経済が停滞しているのは、デザインの停滞が一因ではないかと僕は考えています。これはもちろんデザイナーの責任ですが、デザインを必要としている側の苦手意識からの開放も必要でしょう」
第6回「鈴木おさむさん、天才型ではなく秀才型のクリエイターになる方法って何ですか?」
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「2020年以降に、ようやく30代、40代の人たちにとってチャンスがやって来る。よく2021年に『オリンピックロス』が起きるんじゃないかっていわれますけど、むしろ、起きろ、起きろ! って思いますね(笑)」
第7回「伊藤直樹さん、世界で通用するクリエイティブディレクションって何ですか?」
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「僕はもう、オーセンティックにかっこいいとか美しいとかでは勝負できないと思っていて、(中略)『変さ』でものづくりをしていかなきゃいけないと思っているんです」
第8回「菅付雅信さん、物欲なき世界のクリエイションって何ですか?」
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「これから『物欲なき世界』が到来しようとしていますけど、それは貧しいわけでも愚かなわけでもない。今まで以上に本質的な豊かさや知性を感じる世界なんじゃないか」
第9回「水野祐さん、クリエイティブディレクションに必要な法との付き合い方って何ですか?」
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「『ルールに従う』ということは単に守るだけじゃないと思うんです。むしろ、ルールの意味を考え直していく、常にルールを超える努力をしていくということ」