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六本木未来会議アイデア実現プロジェクト #07

「六本木未来大学」 第6回 「鈴木おさむさん、天才型ではなく秀才型のクリエイターになる方法って何ですか?」講義レポート【前編】

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六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#07 「六本木未来大学」  第6回 「鈴木おさむさん、天才型ではなく秀才型のクリエイターになる方法って何ですか?」講義レポート【前編】
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update_2016.07.20 photo_ tsukao / text & edit_kentaro inoue & yosuke iizuka

第6回 講義レポート 前編 「鈴木おさむさん、天才型ではなく秀才型のクリエイターになる方法って何ですか?」

"クリエイティブディレクションを学ぶ学校"「六本木未来大学」の新シリーズが開始しました。トップバッターを務めるのは、「SMAP×SMAP」「お願い! ランキング」などのバラエティ番組の構成のほか、映画・ドラマ・舞台の脚本を手がける鈴木おさむさん。タイトルにある「秀才型のクリエイターになる方法」の答えは「努力」だと言う鈴木さん、そのストレートな考えの裏には、さまざまなノウハウが詰まっていました。2016年7月11日(月)に開催された講義の様子をお届けします。

後編はこちら

そもそも、「天才」と「秀才」は何が違うのか。

「テレビ業界を含め、いろいろなジャンルで活躍している人は、『天才』ではなく、9割9分が『秀才』だと僕は思っています」

講義のスタートは、「天才」と「秀才」の違いから。鈴木さんの考える「秀才」とは、いわば「自己プロデュース能力がある人」。その代表格が元大阪市長の橋下徹さんで、現在テレビ朝日で放送中の番組「橋下×羽鳥」では、橋下さん自身の意見で番組の方向性が変わっていったのだそう。自分を俯瞰できることが「秀才」的だと言います。

「僕自身を振り返っても、自分のパブリックイメージと異なる仕事をしたときにはあまり評価されないことがある。自分が表現したいことと、相手が求めることのバランスを見抜く能力は大事です。『こうじゃない』とわかった瞬間に、グッと舵を切ることができるのが秀才。天才にはなれなくても、秀才には努力で近づけると思うんです。その方法は、『努力』。昔はこの言葉が汗くさくて嫌いだったんですが、あるとき、『努』という字が、女・又・力でできていることに気づいて、これは出産、つまり何かを生み出すために力を使うことなんじゃないかと思ったんですね。そうであればすごくかっこいい言葉だなって」

ネガティブなことでさえ、自分の「付加価値」に。

続いて話してくれたのが、自分に「付加価値」を付けることの大切さ。19歳でテレビ業界に入った鈴木さんは、当時、周囲になかなか話を聞いてもらえないことに悩んでいました。ところが鈴木さんより半年早く放送作家になった先輩は、全国的に話題になった事件に関係していたことが面白がられて、とてもかわいがられていたそう。付加価値の大切さを痛感した鈴木さんが取った行動は、当時話題になっていたものの、まわりに体験した人がいなかったSMクラブに行くこと。

「少しでも自分の話を聞いてもらいたいと思って。次の日、『実は僕、SMクラブに行きまして』と言ったら、みんなが話を聞いてくれて。不思議なもので、そうなると、だんだん僕にも発言権が与えられるようになったんです。入り口は、相手に興味を持ってもらうこと。この業界の人にとっては、自分が知らないことを知っている、自分がやってないことをやっていることが大切だから、ネガティブなことでも付加価値になるんです。ちなみに当時『SMくん』というあだ名を付けられて、すごく嫌でしたね(笑)」

「付加価値」があるから相手が興味を持ってくれる、興味を持たれると発信力が増していく。そのためにも、自分にキャッチコピーを付けることを意識したほうがいい、と鈴木さん。

「僕の場合は『SMくん』がきっかけになって仕事をもらいはじめて、22歳くらいのときにテレビ番組をつくるチャンスをもらいました。その後、結婚したり子どもが生まれて1年休んだり、その時々で、今の僕にとっての付加価値は何かと考えています。この世界で成果を上げている人は、常に自分の付加価値、キャッチコピーを変えて生きようとしていると思うんです」

【クリエイティブディレクションのルール#1】
自分自身にキャッチコピーを付けて発信力を高める

「好きな映画ベスト3は何ですか?」。

続いては、自分の興味の範囲を広げていく方法について。鈴木さんがすすめるのは、「好きな映画ベスト3」を聞くこと。この質問は、知り合って間もない人にも聞きやすいと言います。

「教えてもらった映画は、興味がなくても観るんです。そうすることで自分の興味の範囲が広がっていくし、次に会ったときに感想を伝えると、その人を間接的に褒めていることになって、距離が縮まります。それをきっかけに仕事を頼まれたりするんですよね。さらに、映画の内容を人に話すことも、コミュニケーションのいい訓練になる。あらすじを説明するのが下手な人、多いですよね。芸人さんを集めて『映画のあらすじ選手権』をやったらすごく面白いと思うんですけど(笑)」

もうひとつのコツは、雑誌を読むこと。パラパラとめくるだけで自分の守備範囲外の情報が目に入ってきて、世の中の動きをつかむことができるから。

「この時代に雑誌かよって感じですけど(笑)。ネットの情報は幅広く受け取ることができそうですが、意外と自分で選んで見るでしょう。雑誌を読むと、自分では拾わないはずの情報が目に入ってきます。僕は自分自身が情報誌のようでありたいと思っているんです。どんな話題でも話ができる、痒いところに手が届く人間でいたい。それだけで便利だな、価値があるなと思ってもらえる。『天才』とは真逆ですが、それがすごく大事なことだと思います」

【クリエイティブディレクションのルール#2】
興味の範囲を広げることで価値ある人材になる

テレビ業界の裏話を盛り込みながらの講義中、至るところで笑いが起こるシーンが。「ここ、名前は伏せておいてくださいね」と言いつつ、マシンガントークは続きます。

目の前の相手のストライクゾーンはどこにある?

これまで数々のヒット企画を生み出してきた鈴木さん。意外にも、視聴者や読者のことだけを考えてつくったことはほとんどないそう。その理由は企画を通していく順番にあり、まずは目の前にいる、仕事を頼まれた相手のことを考えるべきだと言います。

「単純な話で、たとえば阪神について企画を考えても、企画を通す立場の人が巨人ファンだったら面白いとは言わないでしょう。目の前に人にまず認められよう、面白がってもらえるものをつくろう、という姿勢が大切です。仮にバカな上司でも、バカを感動させられなかったらその先はない。10個企画を書けばひとつくらいは認めてもらえたりして、その人のストライクゾーンがわかってくる。世の中のストライクゾーンかどうかは関係ないんです」

この作業を続けていくと、10人に1人くらい「この人に認められたい」と思える人に出会うことがある、と鈴木さん。そう感じたら、その人が面白いと言った作品はすべて観るといったように、認められる努力をするべき。それが自分の成長につながっていくといいます。

「芸者だと言われてもいいから、その人に食らいついていく。自分の能力より1cm上のことをさせてくれる人に認められるの?が大事なんです。その人に染まりたいと思えば相手も自分に目を向けてくれますから、そこでやりたいことを明確に言うのもポイント。ちょっと背伸びした目標を言うと、10回に1回くらい、そういう仕事をくれたりする。関係ないかもしれないけど、僕、結婚する前は年上とばっかり付き合ってたんです。それでひどい目にもたくさんあってきたんですけど(笑)。自分を知らない世界に引っ張ってくれる人は大切にしたほうがいいですね」

【クリエイティブディレクションのルール#3】
企画を通すときは目の前の相手のことを考える

「0→1」は、意外と伝わらない。

「僕の場合は、10歳年上のフジテレビのプロデューサーが"背伸びさせてくれる人"でした。『SMAP×SMAP』という番組をつくるとき、最初に持っていった奇抜な企画を見て『おさむ、僕が求めているのはこうじゃない』と言うんです。今、SMAPはアイドルの壁をぶち破ろうとしているんだから『器を変える』だけでいいんだ、って。奇抜な発想を求めているのではなく、ただSMAPがおいしそうに見える料理を見せてくれということだったんです」

そして誕生したのが、アイドルがキッチンに立ったり、コントをする番組。ゼロから新しいものを生み出しても、新しさゆえにそれを受け止めてくれる人は少ない。だからこそ『器』を変えることが重要だと気づいたと言います。

「今ブームになっている『フリースタイルダンジョン』という番組も実は同じ。この番組はサイバーエージェントの藤田社長の熱意ではじまりましたが、『フリースタイル』って、簡単に言えばラップを使った口喧嘩です。テレビを通して見ると、それまでのヒップホップとは"器"が違って見えるところがある。天才はゼロから新しいものを生み出せるけど、秀才が企画を考えるときには、どう器を変えれば新しく見えるのかがポイントになる。そのほうが世の中の人に伝わりやすいということですね。みなさんも、フリースタイルという言葉をつけて何が流行るかを考えてみてください。たとえばフリースタイルレストラン......いや、これじゃ普通のレストランと変わらないか(笑)」

後編はこちら

鈴木おさむ鈴木おさむ / 放送作家
鈴木おさむ / 放送作家

1972年生まれ、放送作家、千葉県千倉町 (現・南房総市)生まれ。
19歳の時に放送作家となり、初期はラジオ、20代中盤からはテレビの構成をメインに数々のヒット作を手掛ける。
30歳の時に森三中の大島美幸と結婚。その結婚生活をエッセイにした「ブスの瞳に恋してる」はシリーズ累計60万部。
小説では「芸人交換日記~ イエローハーツの物語~」(太田出版) 、「美幸」(KADOKAWA)、「名刺ゲーム」(扶桑社)等。
映画脚本では「ハンサム★スーツ」、69億円のヒットを記録した「ONE PIECE FILM Z」、「新宿スワン」なども担当。
ドラマや映画の脚本、舞台の作・演出、ラジオパーソナティ等様々な各方面で活躍。
近著は「新企画〜渾身の企画と発想の手の内すべて見せます〜」(幻冬社)
オフィシャルブログ http://ameblo.jp/smile-osamu/

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