『クリエイティブディレクションを学ぶための学校』として2015年にスタートし、様々なクリエイターによる講義を開いてきた「六本木未来大学」。そんな「六本木未来大学」と、今春発足した「東京ミッドタウン・デザイン部」がコラボレーションし、講義で学んだことを復習しながら深掘りする「アフタークラス」が新しく開講しました。2017年6月2日に行われたTakram代表・田川欣哉さんの講義を振り返った、記念すべき第1回のアフタークラスの様子をお届けします。
講師は、「TOKYO WORK DESIGN WEEK」発起人・オーガナイザーであり、「&Co.Ltd」代表取締役の横石崇さん。横石さんは最初に、「六本木未来大学」と「アフタークラス」それぞれの役割について、前者は『聞く』ことで議題について考える機会、後者はそれを『話す』ことで自分事化していく機会と定義しました。
アフタークラスでは、まず、田川さんの講義を振り返りました。早速『話す』ことを実践するため、3、4人のチームに分かれ、講義を受けた人から受けていない人へ講義内容を説明してもらうことに。
大学の授業内容を振り返った後、参加者同士の自己紹介タイムに。自分が得意なことを、「○○係」と表現してもらいながらの自己紹介は、とても印象的、かつ、短い時間でその人の人となりがつかめる、ユニークな仕組み。印象に残ったのは、特攻係、食品衛生係、いきもの係など。
いよいよアフタークラス本題に。田川さんの講義のテーマ『クリエイティブな組織の作り方』を考えていくために、『なぜ、クリエイティブな組織はつくれないのか』、その原因を議論します。参加者が二重の円になって座り、内側の4席に入れ替わりで座り自由に考えを述べる「フィッシュボール」という手法を用います。「トップダウンの環境を変えられない」「仕事に対して受動的な人の自発性を引き出すことができない」「マイクロマネジメントがクリエイティブを妨げている」など、様々な意見が飛び交いました。
あがった話題のなかから、話したい話題ごとにグループに分かれ、さらに議論を深めます。根本的な組織体制やマネジメントの必要性、多様性の受け入れなど、クリエイティブな組織をつくるために考えるべきことを深掘りしていきました。
議論は尽きませんが、終了の時間が近づいてきました。最後に、今回のクラスでのディスカッションを踏まえ、クリエイティブな組織をつくるために必要なことを、「◯◯力」として発表し合いました。発表されたもののなかで、横石さんがピックアップしたのが「包容力」と「寛容力」。クリエイティブディレクターにはまず、関わる人のことを理解し受け入れる優しさが必要であるという理由から。
六本木未来大学の講義を「聞いて」、アフタークラスで「話しながら自分事にしていく」。様々なバックグラウンドを持つ参加者が、活発に「話す」仕掛けがたくさん集まった「アフタークラス」。
第2回は、8月21日に開催予定です。まずは、7月18日に実施される、六本木未来大学の本講義、梅田悟司さんによる『梅田悟司さん、人が動きたくなる言葉って何ですか?』を受講してみましょう。
参加者全員で記念撮影をしてクラスは終了。その後の懇親タイムもお酒を交えながら名刺交換したり、熱い議論を続けていたり。次回も楽しみになりました。
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編集部 西田