六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本の一部は2014年に開催した「森の学校」の図書室と、2015年に開催した「六本木ブックフェス」、2016年に開催した「六本木未来会議BOOKキャラバン」でも展示したものです)。
今回は、新海誠さんが選んだ『愛と幻想のファシズム』(著・村上龍 講談社文庫)
新海さんのコメント
時期によっていいなと思って読む本がバラバラなので難しいのですが、たまたま今、再読しているのがこの本です。ネジを巻き直したくて読んでいるのですが、ネジを巻き直す必要があるときって、要するに疲れているんですよね。だから初めて読む本ではなく、一度読んだ本を読み返すことが多いです。村上春樹の短編もそうなのですが、何度読んでも発見があるところがいいですね。
1990年、世界恐慌となり、日本が未曾有の危機を迎えるなか、独裁社会の確立を目指す政治結社「狩猟社」が暗躍する様を描いた政治経済小説。さまざまな社会問題を小説の題材にしてきた村上龍が1980年代半ばに執筆。当時とは世界のあり様が変わった今、あらためて読んでも衝撃的な作品だ。
新海誠さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #087
新海誠(アニメーション映画監督)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/87_1/