いよいよ春本番。東京ミッドタウンでは、桜づくしのイベント「MIDTOWN BLOSSOM」と併せて、Tokyo Midtown Award受賞作家の作品を展示する「ストリートミュージアム」が開催中です。今回はその様子をレポート、六本木でお花見を楽しむ参考にしてみてくださいね。
東京ミッドタウン館内では桜にちなんだスイーツの販売のほか、「フラワーアートアワード」で最優秀賞を3度受賞したアーティスト・野崎晶弘さんによるフラワーアートが楽しめます。
多彩なイベントが行われていますが、主役はやっぱりこの桜並木。外苑東通りからミッドタウン・ガーデンを通って芝生広場に至るまで、満開の桜がお出迎え。
一番の撮影スポットはここ、桜並木を一望できるミッドタウン・ガーデンと館内を結ぶガレリア・ブリッジの上。たくさんの人がスマホやデジカメで自撮りしていました。ちなみに、この場所は建築家・隈研吾さんのインタビューで撮影を行った場所。
桜を愛でたあとは、「ストリートミュージアム」へ。ここでは「Tokyo Midtown Award 2015」アートコンペ受賞作家6名による作品を通路に展示中。気に入った作品に投票することもできます。コンペの様子は、過去のブログ記事でご確認を。
道行く人々にとっては、通り道に突然アート作品が出現した感覚なのでしょうか。たくさんの人が興味深そうに、しげしげと鑑賞していました。
このロッカーの作品「階層的遭遇」は上坂直さんによるもの。ご本人のコメントによると、「エレベーター空間をロッカーに閉じ込め、エレベーター内独特の期待感や緊張感を共有したい」という想いが込められているそうです。
中を覗くと、ロッカーの中は通路を模したつくりになっており、奥にはエレベーターの扉が。この扉部分が映像になっており、開くたびに異なる「向こう側」を楽しめます。
こちらは尾花賢一さんによる彫刻作品「Sleep in spring」。尾花さんがテーマにしている「覆面の男」がひたすらゴロゴロしている姿を表現しています。
覆面の上にアイマスクをしていたり、枕元にミニミニサイズのiPhoneや、本の山が置かれていたり......。ディティールにまでこだわった作品です。
阿部岳史さんは「春の夜景」を表現した作品「春の夜」を出展。高層階から見える六本木の夜景を描いています。左端に東京タワーがあるのがわかりますか?
実はこの作品、絵ではなく色のついたキューブの集合なんです。本人のコメントどおり、「作品に近づくにつれて解像度がほつれ、闇と光のキューブに分解されていく」という仕組み。
「呼吸」をテーマに作品を制作している三上俊希さんは、赤い部分が膨らんだりしぼんだりしてうごめく「未確認生命体 Ⅱ」という作品を出展。
パブリックアート「意心帰」の上には、風間天心さんの「Lid of the sky」が吊るされていました。この作品は、寺院建築で用いられる天蓋を水引で再現したもの。
未来都市の鳥瞰図「A. D. 2098」を描いたのは、コンペでグランプリを獲得した田島大介さん。ものすごく緻密に描き込まれたパース画は、細部までじっくり見ていると時間を忘れてしまいそうです。
さて、再び屋外に出ると、日が暮れてライトアップの時間。期間限定ラウンジ「MARTINI Blossom Lounge」で夜のお花見を堪能できます。カップルや家族でにぎわう中、桜モチーフのカクテル片手にひとりぼっちで桜を眺めていると、なぜか頭の中で「桜吹雪に〜」とアン・ルイスの名曲「六本木心中」が......(笑)。
ちなみに4月9日(土)と10日(日)には、ここでクラシックの生演奏も聞けるそうです。今週末は、満開の桜と多彩なアートを楽しんでみては?(ぜひお友だちや恋人とご一緒にどうぞ)
編集部 飯塚
information
「MIDTOWN BLOSSOM 2016」
会場:東京ミッドタウン各所
会期:3月18日(金)〜4月17日(日)
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/feature2016/blossom/
「ストリートミュージアム」
会場:東京ミッドタウン プラザB1
会期:3月18日(金)〜4月17日(日)
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/feature2016/blossom/street_museum.html