2024年春に引き続き、多摩美術大学 TUBでは4月6日(日)まで、第41回企画展「ポケモンと考える アート・環境教育展3」を開催しました。
アート教育の育む感性や創造性、そして環境教育についてポケモンを通して学ぶ本展。多摩美術大学生産デザイン学科プロダクトデザイン専攻Studio3の学生たちが「POKÉMON UPCYCLE SCULPTURE」と題した展示を行いました。
3度目の開催となる今回も、身のまわりにある様々なモノを材料に制作したポケモンたちが並びます。昨年度の47体から大きく個体数を増やし、今年はなんと97体のポケモンに会うことができました。
自身の好きなポケモンを制作する学生もいたり、素材から着想を得てポケモンを決める学生もいたりと、その制作過程は様々。ひと月ほどの制作期間を経て全体像を形作っていくそうですが、開催に向けて日々細かな調整を続ける学生が多かったとのこと。
今年の傾向としては、近年登場したばかりのポケモンたちが比較的多く見られました。その一体が最新作「ポケットモンスター スカーレット・バイオレット」のダウンロードコンテンツ「ゼロの秘宝」で初登場したオーガポン。
自宅にあったバレーボールに、くさタイプの特徴に合わせた園芸用ネットやバケツを組み合わせたそうです。また、オーガポンのアイデンティティである"おめん"にはファミコンのカセットが使用され、制作した学生によると「最新作になじみのない大人でも懐かしさや身近さを感じてもらえるよう工夫をしました」とのこと。
「ポケットモンスター ソード・シールド」にて登場したドラパルトは、プラスチックのコップやマウスで制作されていますが、当初はもっと大きなサイズで制作を進めていたそうです。しかし、よりドラパルトに相応しい素材が見つかり、現在の大きさに落ち着きました。
今年は新たな取り組みとして、手袋で作ったポケモン「手袋ポケモン」を制作。うまく特徴を捉えた愛らしいポケモンたちが並びました。専門技術を必要とせず、材料も手に入りやすい、誰もが簡単に挑戦できる題材として手袋を選んだそうです。
最初にピカチュウの制作に挑戦し、そこから耳に特徴のあるポケモンにチャレンジ。なかでもマホイップは圧巻の再現度。特に頭のイチゴはふくらみをもたせるのが難しかったそうです。メイキング動画も一緒に展示されており、自宅に帰ってすぐマネできるのが嬉しいです。
ピカチュウになりきり全国各地でゴミ拾いを行う、一般財団法人ポケモン・ウィズ・ユー財団主催の「ポケモン ピカピカ団」にも賛同されている手袋ポケモン。ピカピカ団の活動で使用する黄色の手袋を、ごみ拾いの後に「スマイルピカチュウ」として生まれ変わらせるアップサイクル運動を進めています。
2025年3月2日(日)には、小学生とその保護者を対象としたワークショップを多摩美術大学で開催しました。子どもたちの描いたピカチュウをもとに、オリジナルの手袋ポケモンを制作。本展でも、その個性豊かなピカチュウたちが展示されています。
展示は地方別にポケモンを配置しているため、親しみの深いエリアもきっとあるはず。もし、自分の相棒がいなかった場合には、学生に向けてリクエストを残すこともできるので、ぜひ活用してみてください。
編集部 福島
東京ミッドタウン・デザインハブ 多摩美術大学TUB 第41回企画展「ポケモンと考える アート・環境教育展3」
会期:2025年3月27日(木)~4月6日(日)時間:11:00~18:00
会場:東京都港区⾚坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5F(東京ミッドタウン・デザインハブ内)
入場料:無料
主催:多摩美術大学 TUB、プロダクトデザイン研究室 studio3
協力:一般財団法人 ポケモン・ウィズ・ユー財団
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://tub.tamabi.ac.jp/exhibitions/5837/