8月も半ばを過ぎ、夏休みシーズンも後半戦に入りました。子どもと一緒に出かけられるイベントを探すお父さんお母さんも多いのでは? 家族はもちろん、子どもから大人も楽しめるイベント「未来の学校 powered by アルスエレクトロニカ」が東京ミッドタウンで開校しました。今回は、先日行われた第一回目の様子をお届けします。
「未来の学校」は東京ミッドタウンが世界的なクリエイティブ機関「アルスエレクトロニカ」の年間共同プロジェクトとして実施するイベントです。学校では教えてくれない、未来のことを考える新しい場を提供しようという試みだとか。
アルスエレクトロニカについては、六本木未来会議のクリエイターインタビューの中で総合芸術監督を務めるゲルフリート・ストッカーさんが詳しく語っているので、ご覧になった読者の方も多いのでは。
第一回目となる今回の未来の学校は、『もしも展 ~視点を変えてみる世界~』の副題通り、普段とは違う視点で世界を見つめるきっかけをくれる作品が集まりました。
"視点"からイメージしたのか、会場のいたるところにかわいい目玉のインスタレーションがお目見え。どこかトボけた感じの目玉が、目の前を通ると、カシャリと音を立てながら瞬きする様子はとってもキュート。
作品も、ちょっとしたユーモアを感じさせるものが並びます。こちらは、かぶると顔が大きくなる箱「BigFace」(作家:デイリーポータルZ / テクノ手芸部)。大きくなった顔は自分では見ることはできませんが、周囲の人のリアクションを通して、いつもと違う姿になった感覚を味わえます。この作品は、段ボールなどをつかって、簡単に自分でもつくることができるので、夏休みの宿題に取り入れてみてもおもしろいかもしれません。
続いてこちらは、機械のしっぽ「シリフリン」。腰に巻いて装着すると、着けた人の動きに合わせてしっぽも揺れ動きます。しっぽの動きが楽しいので、身体を傾けてみたり、かがんだりと、普段とは違う動作をしてみたくなります。クワクボリョウタさんの作品です。
じっくり遊べるゲーム作品も。「Everything」と名付けられたこちらの作品では、プレイヤーはゲームの世界のなかの"すべてのもの"に乗り移っていきます。雪の欠片に、石ころに、てんとう虫に、鳥に・・・。少しずつサイズを変えながら、原子から宇宙まで様々なものの視点を体験できます。
3Dで緻密に描かれた世界は没入感たっぷり。心地よい音楽と相まって、ついつい長時間プレイしたくなってしまいました。作家のDavid OReillyさんは、普段から、いろんな視点に立ってみることが大切だ、というメッセージを作品にこめたそうです。
作品の前を人が通るとセンサーで感知し、2つの面を切り替えるお絵描きボード「SWITCH」。未来の学校がオススメするのは、2面それぞれに現在と未来の絵を描くという使い方。現在と未来が行き来するのを眺めていると、未来が少し身近に感じられるかも。
3歳から小学生までの来場者には、「SWITCH」の絵をかけるワークショップが行われました。電子回路はあらかじめ組んであるので、用意された紙に絵を描くだけで簡単につくれます。取材時も大勢の子どもたちが真剣な眼差しで絵を描いていました。
「未来の学校」は、今後も続々とイベントを実施していくんだそう。六本木未来会議でも引き続きレポートしていく予定です。未来のアイデアやイノベーションに出会えるイベントレポートをぜひお楽しみに。
information
「未来の学校 powered by アルスエレクトロニカ『もしも展 ~視点を変えてみる世界~』」
会場:東京ミッドタウン プラザB1「無印良品」前
会期:8月18日(金)~8月20日(日)
※第一回目のイベントは終了しました。
時間:11:00〜18:00
入場料:なし
協力:アルスエレクトロニカ
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/summer/kids/kids01.html