夏到来。暑さが日ごとに増してきましたね。
現在、東京ミッドタウンのガレリア館内では現代アーティスト西野達さんとコラボレーションし、風鈴を多数吊るしたのれんが並ぶ「風鈴のれんストリート」が開催されています。これまで多くの作品を世に披露してきた西野さんですが、商業施設での作品展開は今回が初めてだそうです。
展示場所は3箇所あり、計9種類の色鮮やかな風鈴のれんが飾られています。屋内のため風が吹かないので、どのように風鈴が鳴るか考え、大きなのれんを人がくぐる時の揺れを使って、風鈴が鳴るしくみを考えた、とのこと。昔から夏の風物詩である風鈴ですが、西野達さんの芸術と一体化し、まったく新しい形で展示されています。のれんごとに風鈴の種類も異なるので、音の違いを楽しむこともできます。
子どもから大人まで思い思いにのれんをくぐる様子が伺え、布が揺れるたびに館内には風鈴の澄み渡る音色が広がりました。
のれんの横には、吊るされた風鈴の紹介文も。歴史的背景や製法、素材などが記載されています。一つ一つ丁寧に作られていることを知った上で耳を傾けると、音色の個性をより感じ取れるような気がします。こちらは香川県のサヌカイト風鈴の紹介文です。サヌカイト風鈴は自然石サヌカイトの響きを活かした手作りの風鈴だそう。
展示されている風鈴のれんのうちの一つが、こちら。のれんが絵画のようですね。展示されているのは、大阪のKAKURA陶器風鈴です。「本質を見る目」、「大切なものの再生」をテーマに、環境に配慮した素材を用い、手作業でつくられています。風鈴としては珍しい素材も使われていて、風を受ける短冊部分には紙のように軽い革が使われています。その厚さはわずか0.6mmというから驚きます。陶器製の鈴は、とても優しい音色を奏でます。
他にも東京の江戸風鈴や、和歌山県の紀州備長炭風鈴、岩手県の南部鉄器風鈴など、日本各地の風鈴が揃う今回のイベント。のれんと風鈴で彩られた館内は、目と耳を爽やかにしてくれます。
また、東京ミッドタウンではMIDTOWN LOVES SUMMERという、夏のイベントも開催されています。暑い夏、「風鈴のれんストリート」で、色鮮やかなのれんを目で楽しみ、風鈴の音色を聴いたり、風物詩の花火のイルミネーションを見ながら夏の思い出を作ってみてはどうでしょうか。
information
「風鈴のれんストリート」
会場:東京ミッドタウン ガレリア館内
会期:7月14日(金)~8月31日(木)
時間:11:00〜21:00
入場料:なし
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/summer/fuurin.html