東京ミッドタウンで約3週間にわたり開催されるデザインイベント「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2016」が10月14日(金)からスタートしました! テクノロジーを駆使したインスタレーションや最新プロダクト、日本の伝統工芸や若手デザイナーの作品などにもスポットを当てたプログラムが盛りだくさん。その様子をレポートします。
イベントの見どころのひとつは、ミッドタウン・ガーデンの芝生広場に設置された「CURTAIN WALL THEATRE」。齋藤精一さん率いる「Rhizomatiks Architecture」が手掛けた体験型のインスタレーションで、6行6列に展開されたカーテンウォールシアターが、ひとりの参加者の「脳波」によって開閉されるという何とも興味深い仕組みです。
写真はデモンストレーション時の様子。脳波センサーを装着した参加者が集中力を高めると脳波の数値が上がり、連動してカーテンが開いたり閉じたりするという、まるでテレパシーを具現化したかのような仕組みです。
インスタレーション内部は、カーテンがランダムに開閉するダイナミックな空間に。最先端の技術が導入されている中を、子ども達が無邪気に駆け回る素敵な空間でした。
誰でも無料で参加できるので、チャンスがあればぜひ自らの脳波で空間を操ってみては。脳波センサーの体験は11:00〜18:00まで、そのあとはライトアップ展示が行われます。六本木アートナイト期間中の10月21日(金)・22日(土)には、PC制御されたカーテンと照明によるスペシャルライトアップを開催!
アトリウムで開催されている「+Style Exhibition」は、最新のIoT商品が並ぶエキシビション。企業の社員に話を聞きながら試用したり、一部商品は購入することもできて、消費者という枠を越えて、ものづくりを支援する立場で参加できるんです。10月22日(土)には、nendoの佐藤オオキさんが、自身の手がける新商品を説明するプログラムも。
今年で9回目となるコンペティション「Tokyo Midtown Award」も、プラザB1階で開催中です。応募作品の中から選出された若手デザイナーやアーティストによる計14作品が展示されているほか、イベント期間中には来場者の投票により決定する「オーディエンス賞」の選出も。江戸切子のモチーフをプリントしたプラカップや水引カラーのペンなど、ウィットに富んだプロダクトの数々は、将来的にヒット商品になりそうな予感!
ほかにも、東京ミッドタウンのあらゆる場所で展示や催しが開催中。ガレリア B1階と3階で行われる「ひろがるデザイン展」は、館内ショップで取り扱っている、日常生活を豊かにする優れたデザインプロダクトを紹介。
ミッドタウン・ガーデンの小川を展示スペースにした「JAGDA Kasama & Kawara Exhibiton」は、第一線で活躍する日本のデザイナーたちが手掛けた、伝統工芸の笠間焼と八郷瓦を用いた作品が並びます。
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2016」と合わせ、21_21 DESIGN SIGHTでも、身の回りにある製品をデザインの視点で"解剖"した「デザインの解剖展:身近なものから世界を見る方法」が10月14日(金)からスタートしています。こちらの展覧会は、近々このブログで詳しく紹介する予定なのでお楽しみに。
ご紹介した以外にも、開催期間中の土日祝にはgrafの服部滋樹さんが手がけた本棚が登場(10月22日(土)・23日(日)を除く)。10月28日(金)からは長坂常さんによるインスタレーション「Salone in Roppongi」や、同時開催となる「GOOD DESIGN EXHIBITION 2016」がスタートするなど盛りだくさん。10月15日(土)には、冒頭で紹介した「CURTAIN WALL THEATRE」を手掛けた齋藤精一さんによるトークセッションも行われました。
開催は11月6日(日)まで。ジャンルを超えて多彩に「ひろがる」デザインを、ぜひ体験してみてください。
編集部 五十嵐
information
「Tokyo Midtown DESIGN TOUCH 2016」
会場:東京ミッドタウン各所
会期:10月14日(金)〜 11月6日(日)※催しにより異なる
入場料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
http://www.tokyo-midtown.com/jp/event/designtouch/