六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本の一部は2014年に開催した「森の学校」の図書室と、2015年に開催した「六本木ブックフェス」でも展示したものです)。
今回は、柿木原政広さんが選んだ、『奇跡の脳―脳科学者の脳が壊れたとき』(著 ジル・ボルト・テイラー、訳 竹内薫/新潮文庫)。
柿木原さんのコメント
この本は脳科学者の著者が脳卒中に襲われるところから始まります。左脳の機能を失っていく過程の中での、右脳と左脳の機能の違いを脳科学者の視点から体験的に語っているのが非常に興味深いです。特に右脳の可能性について語られていて、自分にとって重要な理論を超える魅力の理由(直感の重要性)と幸せなデザインの在り方に気づかせてくれる内容になっています。いわゆるデザイン書ではないのですが、デザイン人生のヒントがいっぱい含まれたおすすめできる書籍です。
タイトルだけを見ると闘病記のようにも思えますが、本書は闘病中の筆者が自身の変化を内観的に観察している体験記といえるでしょう。日頃、自分の脳の働きついて意識的に考えることは少ないですが、この本を読むと脳の働きを擬似的に体験できるような気がします。
柿木原さんにご参加いただいたプロジェクトの様子もあわせてどうぞ。
六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#04 森の学校
柿木原政広(アートディレクター)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/project/no4_5/