先日、編集部スタッフが用意した手土産を持って、トラフ建築設計事務所にうかがってきました。
トラフ建築設計事務所といえば、FREITAG Store Tokyoの店舗デザインや紙製のプロダクト「空気の器」なども手がける建築ユニット。鈴野浩一さんと禿真哉さんのお二人が生み出す、建築の枠を超えたデザイン活動で知られています。
どんなところで仕事をしているんだろう、とわくわくしながら事務所に入ると、そこは大きな鉄扉が印象的な、秘密基地のような空間。
この日うかがったのは、現在進行中の「アイデア実現プロジェクト」の打ち合わせをするため。アイデア実現プロジェクトとは、六本木未来会議のインタビューで生まれた発想を具体化させる取り組みです(トラフのインタビュー記事はこちら)。
お二人が手がけるのは、そのプロジェクトの第2弾、"視点を変える"ことをコンセプトにした「六本木デザイン&アートマップ」。制作をともに進めているグラフィックデザイナーやイラストレーター、編集者などが徐々に集い、ミーティングがスタートします。
「ここにトラフの二人のイラストを置いたら面白いんじゃない?」
「文字の間隔が詰まりすぎているから、もう少し広げられない?」
大きなテーブルの上に地図のサンプルや資料を並べて、全体の色、文章の修正、イラストの配置など、時に真剣に、時に冗談を交えつつ意見を出し合います。私の目にはすでに完成しているようにしか見えず、会話に立ち入る隙は一切なし......。ディティールへのこだわりや、終了時間ギリギリまでアイデア出そうとする姿に、プロのものづくりを垣間見ました。
そんな現場の空気に気後れしつつも、タイミングを見計らって、持ってきたお土産を渡すことに。用意したのは、おいなりさん。これ、ただのいなり寿司ではありません。制作中のマップにも掲載予定の、とある美食家も絶賛するいなり寿司専門店のものなんです。
「あの、これ、よかったら......」とおずおずと差し出すと、みなさんから歓声が(よかった!)。長時間のミーティングでお腹が空いていたのか、あっという間に完食。もちろん私も味見しましたが、しっとりと上品なおいしさでした。
「六本木デザイン&アートマップ」の詳しい制作過程は、10月16日(水)に公開予定です。お二人がほおばっているおいなりさんの情報も、ぜひ完成した地図でご確認ください! 「アイデア実現プロジェクト」の第2弾、どうぞお楽しみに。
編集部 飯塚