六本木エリアのギャラリーを編集部の目線で紹介する「六本木ギャラリー探訪」。今回は、麻布台ヒルズにオープンした「Pace 東京」です。
1960年の設立以来、アート界をけん引し続けている国際的なギャラリー「Pace ギャラリー」。パブロ・ピカソ、マーク・ロスコ、アグネス・マーティン、ジャン・デュビュッフェ、ルイーズ・ネヴェルソンら伝説的な20世紀の巨匠ほか、ジェームズ・タレル、李禹煥、奈良美智 、名和晃平 、メアリー・コース、ロイ・ホロウェル、アーリーン・シェケットら多数の現代作家を扱っています。
2024年9月、ニューヨーク、ロンドン、ソウル、香港、ジュネーヴ、ロサンゼルスに次ぐ8つ目の拠点として、麻布台ヒルズに「Pace 東京」がグランドオープン。こけら落としとして、アメリカ⼈アーティスト、メイシャ・モハメディ氏の新作絵画展が9月6日(金)から10月16日(水)まで開催されていました。
グランドオープンには、PaceのCEOマーク・グリムシャー氏も駆けつけました。「メイシャはアメリカで非常に人気の高いアーティストです。彼女のようなアーティストと、訪れる皆様との間につながりをつくっていくことはPaceの使命の一つであり、今日はその第一歩となります。新たな気付きを得る、素晴らしい機会となれば幸いです」と話しました。
さらにギャラリーオープンの経緯について、副社長の服部今日子氏にお話を伺いました。
「世界のアートギャラリーに先駆けて、Pace ギャラリーは今までに北京、香港、ソウルなどにスペースをオープンし、現地のマーケットを拡大すると同時に、その国の作家も積極的に他地域へ紹介し、実績を上げてきました。日本はもともと、文化芸術における長い歴史があり、戦後の現代美術においても、欧米を中心に海外と活発に交流を続けている国です。その素地に可能性を感じ、アジアにおける重要な拠点として、Pace 東京をオープンしました」
「六本木は、年齢・国籍を問わず、さまざまな方々が集まる東京の主要地域の一つです。街全体でデザイン・アートをテーマの一つに掲げ、美術館やギャラリー、イベントなど、さまざまな施設や催しが存在している地域は、東京でも稀有といえます。麻布台エリアはその六本木に隣接するエリアとして可能性を持っており、そこに魅力を感じました」
オープンに至るまでには、立地の選定をはじめ、建物や内装など全てに細心の注意が払われたといいます。内装は建築家の藤本壮介氏が手掛けています。
最後に、どのようなギャラリーを目指しているかについては、「展示している作品は販売していますが、ギャラリーは作家や展覧会に興味を持ってくださる全ての方々に開かれた場です。さまざまな方々にお越しいただければ嬉しく思います」とのことでした。
11月1日(金)から12月21日(土)までは、アーリーン・シェケット日本初となる個展「信仰のその先」が開催中です。麻布台ヒルズを訪れた際は、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
編集部 齊藤
「Pace ギャラリー」
住所:東京都港区虎ノ門5-8-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザA 1F,2F
営業時間:11:00~20:00
定休:月曜日
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.pacegallery.com/