六本木未来会議に登場したクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を紹介しています。紹介した本は、東京ミッドタウン・デザインハブのインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター内で不定期開室されているリエゾンセンター・ライブラリーにてお読みいただけます。今回は柿木原政広さんが選んだ『芸術としてのデザイン』(著ブルーノ・ムナーリ /ダヴィッド社)。
柿木原政広さんのコメント
僕がいつもおすすめするのは『芸術としてのデザイン』。芸術とかデザインとかアートとか関係なく、自分の中から生まれる価値みたいなものを単位のように表現していて、フラットで好きなんです。デザイナーとして言っているわけでもないし、アーティストとして言っているわけでもない。世の中を見ていると、アーティストとデザイナーが役割分担されていて、デザイナーがアートっぽいことやっていると何か言われたりしますよね。逆にアーティストが社会的な活動をすると「そんなのデザインに任せればいいのに」とか。
そういう垣根なんて関係なく、純粋な価値を考えて一つひとつ伝えてくれる感じが気持ちいい。「違和感がない」というのが正しい気がします。
生涯をかけ多くのプロダクトやグラフィックデザインを生み出しながら、絵画や彫刻などたくさんの芸術作品も残したブルーノ・ムナーリが、自身のデザイン論について初心者にも分かりやすいように書き記した1冊。ムナーリの身の回りの出来事を取り上げ、独自の視線から物事を読み解いていく本書は、読み物としても気軽に楽しめる内容になっている。 日本のデザインにも言及しているシーンも多く、より身近にムナーリの思想を感じとることができる。
クリエイティブ集団「graf」を率いる服部滋樹さんへのクリエイターインタビューをきっかけに実現した、「六本木未来会議BOOKキャラバン by 服部滋樹」のプロジェクトレポートも公開中。併せてお読みください。
柿木原政広さんのインタビューはこちら
クリエイターインタビュー #159
田中せり × 柿木原政広(アートディレクター / グラフィックデザイナー)
https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/159_01/