東京シティビューでは9月24日(火)まで、ポール・マッカートニー氏が撮影した未公開プライベート写真を展示する「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」が開催中です。
2023年にイギリス・ロンドンにあるナショナル・ポートレート・ギャラリーのリニューアルオープン記念として開催された本展がいよいよ日本に上陸。
展覧会の音声ガイドは、なんとポール氏本人が担当しています。1963年後半のリバプールとロンドンから始まり、1964年2月のパリ、そしてアメリカでのツアーまでを、ポール氏の当時を懐かしむ声とともに楽しめます(利用にはスマートフォンとイヤフォンが必要)。
1963年から1964年といえば、ビートルズにとって、世界進出を成し遂げた大きな転換期。人気絶頂の中、彼らの行く先々には多くのファンとマスコミが押しかけました。本展では、サブタイトルの「~Eyes of the Storm~」の通り、彼らに熱狂する人々の渦中にいた、まさしく「台風の目」であったビートルズを、ポール氏の視点に立って鮮明に追体験できます。
ポール氏はどこに出かけるにもカメラを持ち歩き、仕事、プライベートを問わずシャッターを切っていたそうです。2020年にポール氏個人のアーカイブから発見された写真の総数は、およそ1,000枚にも上ったといいます。
1963年10月、ビートルズはロンドンのテレビ番組「ヴァル・パーネルズ・サンデー・ナイト」に出演しました。一連の写真では同番組への2回目の出演を控える彼らの様子が捉えられており、本番前に練習をする真剣な表情などが見てとれます。
1964年にアメリカのビートルズが乗っている車を追いかける人々を、ポール氏が後部座席から撮った一枚です。当時のビートルズの熱狂的な人気が伺えます。
カメラマンたちの姿が画面いっぱいに写っている下の一枚は、まるで自分がその渦中にいるような臨場感を感じさせます。
ニューヨークのカメラマンたちはメンバーの名前が定かではなく、「ヘイ、ビートル!」と呼んで注意を引いたというエピソードが残っていますが、まるで写真からその声が聞こえてくるようです。
カラー写真が多く展示されているコーナー「Miami」では、それまでの目まぐるしいツアーの日々とは一転、ビートルズとスタッフたちがプールサイドでくつろぐ姿を垣間見ることができました。
展示スペースの壁面にある文字は、ポール氏の手書きデザイン。コンタクトシートの裏に書いてあったメモをスキャンし拡大したものが貼られています。
本展は写真のほかにも、ポール氏直筆の「I want to hold your hand(抱きしめたい)」のオリジナル作詞原稿や、ジョン・レノン氏の21歳の誕生日を祝うために行ったパリ旅行の様子が綴られた日記など、貴重な思い出の品々が展示されていました。
展示コーナーを抜けた先には特設ショップがあります。日本限定のグッズもあるので、ファンは必見です。
併設する「レストラン THE MOON」では、本展をイメージしたコラボレーションカクテルが発売されます。モノクロ写真をイメージした「セルフポートレート」や、マイアミのビーチをイメージした「マイアミブルー」、囲み取材のカメラレンズや人々の瞳を模した「アイズオブストーム」の3種類を味わうことができます。
1962年にデビューし、またたく間にスターへの道を駆け上がっていったビートルズ。激動の3か月間の記録を見ることで、当時の雰囲気を肌で感じた展覧会でした。
編集部 山下
MPL Communications/© National Portrait Gallery, London.
Exhibition curated by Sir Paul McCartney with Sarah Brown on behalf of MPL Communications Limited and Rosie Broadley for the National Portrait Gallery, London, and presented by Fuji TV.
「ポール・マッカートニー写真展 1963-64~Eyes of the Storm~」
会期:2024年7月19日(金)~9月24日(火)
会場:東京シティビュー(六本木ヒルズ森タワー52階)
開館時間:10:00~19:00 金曜・土曜は~20:00
※入館は閉館の30分前まで
主催:フジテレビジョン/東京シティビュー/キョードー東京
後援:朝日新聞社/J-WAVE/ニッポン放送
特別協賛:Bloomberg Philanthropies
協力:ユニバーサル ミュージック
展覧会HP(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.eyesofthestorm.jp