21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3では、7月15日(月・祝)まで「Inside of the Edges and Lines _ fumiko imanoの双子が覗いたヴァレクストラのアトリエ」が開催中です。
本展はアーティストfumiko imano氏が、イタリア ミラノのレザー製品ブランド「ヴァレクストラ」のアトリエを訪問した際に撮り下ろした写真を中心に構成されています。入口から番号順に写真を巡ることで、ブランドを代表する名品バッグ「イジィデ」の製作プロセスを知ることができます。
会場中央には「イジィデ」の製作で実際に使われている道具の数々が展示されています。革を乾燥させる際にはボトルのキャップ、インク入れには空き瓶が利用されているそうで、身近なものが活躍していることに驚きました。
レザーの縁を黒で彩るためのペンもありました。一般的なペンと比べると、軸が太く短めです。アトリエではこの作業を担当するまで、2年ほどの修業を積むそうです。
そのほか、革のパーツを定着させるためのウェイトやペンチ、革の厚みを1ミリ単位で計測するシックネスゲージ、スタンピングマシンなどを見ることができます。
テーブルの一番右には、レザーパーツ一式が並べられています。普段は見られない、持ち手や底に使う芯などのパーツもありました。
会場奥には型紙と、完成した「イジィデ」が並んでいます。
型紙のほうも、素材が紙というのを忘れてしまうくらい精巧にできています。細部に書き込まれたメモにも注目してみてください。
imano氏といえば、自身を双子に見立てたコラージュ作品で知られていますが、本展で展示されている作品にも双子が登場します。また、オレンジと白のキツネのぬいぐるみも映り込み、双子と一緒に「イジィデ」の完成を見守っています。
さらに、東京ミッドタウンのガレリア1Fにあるヴァレクストラのショップでは、本展の続きとなるインスタレーションが展開されています。
imano氏がアトリエから盗み出した色とりどりの「イジィデ」が、押収品としてブルーシートの上に並べられています。遊び心あふれる演出が楽しいです。
このほかショップでは、キツネのアイコンを刻印できるサービスが7月15日(月・祝)まで行われています。ぜひ21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3とあわせて訪れてみてはいかがでしょうか。
編集部 齊藤
「Inside of the Edges and Lines _ fumiko imanoの双子が覗いたヴァレクストラのアトリエ」
会期:2024年7月6日(土)~15日(月・祝)
会場:21_21 DESIGN SIGHTギャラリー3
休館日:会期中無休
開館時間:10:00~19:00
入場料:無料
主催:ヴァレクストラ・ジャパン株式会社
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.2121designsight.jp/gallery3/Inside_Edges_Lines/