麻布台ヒルズギャラリーの開館記念として「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」が2024年3月31日(日)まで開催しています。
アイスランド系デンマーク人のオラファー・エリアソン氏は、ジャンルを横断する多様な作品だけでなく、社会的課題への積極的な取り組みでも世界的に注目されているアーティストです。
ギャラリーに訪れる前に、まずは、オラファー氏が麻布台ヒルズの開業にあわせて制作した新作となるパブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》を見に行ってみましょう。
天井高約15メートルの吹き抜け空間に、直径約3メートルに及ぶ4つの彫刻が連続的に吊るされています。彫刻の形状は、一つの点がねじれながら移動する軌跡を描いたもの。よく見ると、ひし形、凧型、三角形で構成される十一面体が多数つなぎ合わされていることがわかります。
今回の展覧会では、パブリックアートで取り組んだ主題である《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》を軸にキュレーションされた、新作インスタレーションや水彩絵画、ドローイング、立体作品を展示しています。
特に見どころとなっているのが、水を用いた大型インスタレーション作品《瞬間の家》。高さ5メートル、全長20メートル超の真っ暗な空間で水が舞い、それをストロボの光が瞬間的に照らします。一瞬ごとに違う曲線が現れるさまは、オラファー氏が長年取り組んでいる幾何学形体の研究や、自然に内在する美しさへの理解を彷彿とさせます。
振り子の動力のみでドローイングを生成する《終わりなき研究》は、日本初公開の作品。壁には、生成されたドローイングが並びます。《終わりなき研究》を実際に体験できるチケットも販売されているので、興味のある方はいかがでしょうか。
麻布台ヒルズギャラリーの隣には、「THE SHOP」がオープン。本展限定のTシャツやトートバッグ、ノートなどのグッズが購入できます。グッズは、オラファー・エリアソン・スタジオの考え方に基づき、環境負荷の低減に配慮した素材が多用されているそうです。
さらに会期中は、「スタジオ・オラファー・エリアソン・キッチン」とコラボレーションしたカフェ「THE KITCHEN」も期間限定でオープンしています。
ここでは、ベルリンのオラファー氏のスタジオで提供されているオリジナルメニューに加え、今回のために開発されたスペシャルメニューをビュッフェ形式で堪能できます。
ちなみに、パブリックアート《相互に繋がりあう瞬間が協和する周期》の形状をモチーフとした和三盆がドリンクにあわせて提供されています。こちらは、前述の「THE SHOP」での購入が可能です。
「THE SHOP」と「THE KITCHEN」の店内には、オラファー氏とデンマークの照明器具メーカー「ルイスポールセン」がコラボして誕生したOE Quasi Light(OEクワジライト)が。こちらもお見逃しなく。
オラファー氏の作品を、視覚だけでなく全身で堪能できるまたとない機会となっています。麻布台ヒルズギャラリー周辺には、デザインやアートに触れられるニュースポットもオープンしたので、たっぷり時間をとって訪れることをお勧めします。
編集部 齊藤
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「オラファー・エリアソン展:相互に繋がりあう瞬間が協和する周期」
会期:2023年11月24日(金)~2024年3月31日(日)
※1月1日(月)のみ休館
会場:麻布台ヒルズギャラリー(麻布台ヒルズ ガーデンプラザA MB階)
開館時間:
日/月/水/木:10:00~19:00
火:10:00~17:00
金/土/祝前日:10:00~20:00
※入館は閉館時間の30分前まで
主催:麻布台ヒルズギャラリー
後援:アイスランド大使館、デンマーク王国大使
制作協力:チヨダウーテ株式会社
企画:森美術館
公式HP(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/olafureliasson-ex/