5月20日(土)~5月28日(日)、東京ミッドタウン・デザインハブで特別展「Japanese Design Today 100(現代日本デザイン100選)」が開催されました。本展は、国際交流基金(JF)が日本の美術や文化を海外へ紹介する活動の一環として今秋から世界各地を巡回します。
会場には、全部で110点ものプロダクトが「Electronics」「Daily Life」など13カテゴリーごとに紹介されています。特に、「Origins」のコーナーでは、日本のデザインの源流と呼ぶにふさわしいものが並びました。
日本の食事といえば中心にお米があるということもあり、「Origins」の冒頭には昔ながらの炊飯器《電気炊飯器 RC-10》が登場します。会場中ほどに進むと、現代の炊飯器《かまどさん電気》が見られました。
佐藤卓さんが手掛けた本展のポスターは、おにぎりがモチーフ。これは、展示されているプロダクトが特別なものではなく、日常的なものであることを示しています。ちなみに、会場上部に吊られたカテゴリーのパネルは梅干し型という遊び心が溢れていました。
会場には、身近な道具や誰もが一度は見たことがあるようなデザインが多く集められました。たとえば、深澤直人さんがデザインしたことでも有名な《HIROSHIMA アームチェア(板座)》もありました。
中には、東京ミッドタウンにも設置されている《水循環型手洗いスタンド「WOSH」》も。こちらは、使用した水の98%以上をその場で循環するため、水道がない場所でも手洗いができるというもの。災害が多い日本ならではのシステムです。
《伝統文書の複製・復元サービス》は、古文書や絵巻などを、原本を維持したまま複製・復元するもの。複製品は研究や教育に活用され、売上の一部を原本所有者に支援金として還元する仕組みになっています。
最後には《デジタル地球儀SPHERE》。リアルタイムの天気や、過去から現在、未来における人口・温度の変化を、球体のディスプレイに映すことができます。
ゲームボーイやQRコード、くまモン、モリサワフォントといった身近なものからデザインの最先端までが一堂に会した本展。日本のデザインの可能性について思いを巡らす内容となっていました。
編集部 齊藤
「Japanese Design Today 100(現代日本デザイン100選)」
会期:2023年5月20日(土)~5月28日(日)
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ(東京都港区赤坂9-7-1 ミッドタウン・タワー5階)
主催:国際交流基金(JF)
共催:東京ミッドタウン・デザインハブ
公式サイトで詳細を見る(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.designhub.jp/exhibitions/8758