六本木未来会議に登場したクリエイターのみなさまが「クリエイションのスイッチを押してくれる一冊」として推薦してくれた本を紹介しています。紹介した本は、東京ミッドタウン・デザインハブのインターナショナル・デザイン・リエゾンセンター内で不定期開室されているリエゾンセンター・ライブラリーにてお読みいただけます。今回は秋吉浩気さんが選んだ『宇宙船地球号 操縦マニュアル』(著:バックミンスター・フラー、翻訳:芹沢高志/筑摩書房)。
秋吉浩気さんのコメント
地球環境問題をはじめ、70年代に出てきたさまざまな地球規模の課題に対して、本気でソリューションを考えていた人たちがいて、著者のフラーもそのひとり。最終的に、テクノロジーやコンピューターの力で解決していこうとするのですが、そのあたりの視座や考え方が興味深く、とても骨太で巨大なボールを投げてくる感じなんです。そういった熱量は、僕自身も常に持っておきたいと思っています。また、全体性についての話もテーマに出ているのですが、自分で物事を考えて動けるような全体性を放棄し、あらゆることを分業化させていくのは、ある種、奴隷と同じで、諸悪の根源だと考察していて。それはまさに僕がやりたいことの骨格となる部分に通じる気がしています。
思想家、建築家、発明家などさまざまな顔を併せ持つ20世紀の偉人・バックミンスター・フラーによる著書。地球をひとつの宇宙船に見立て、地球規模の課題について考察する。エコロジー・ムーブメントやインターネット的な思考を生むきっかけとなった。
クリエイティブ集団「graf」を率いる服部滋樹さんへのクリエイターインタビューをきっかけに実現した、「六本木未来会議BOOKキャラバン by 服部滋樹」のプロジェクトレポートも公開中。併せてお読みください。
秋吉浩気さんのインタビューはこちら
クリエイターインタビュー #146
秋吉浩気(建築家 / 起業家)
https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/146_01/