東京ミッドタウンでは、2022年12月25日(日)まで「MIDTOWN CHRISTMAS 2022」が開催されています。
今年は「Meets Christmas」をコンセプトに、クリスマス気分を盛り上げるさまざまな演出が用意されています。吹き抜けエリアには、キラキラと揺らめく雪の結晶をモチーフにした装飾が空中を漂っています。そして、なんといっても目を引くのはガレリアB1の中心に出現した、高さおよそ7.5mにも上る大きなクリスマスツリー。
これらを手掛けたのは、佐藤オオキ氏が代表を務めるデザインオフィスnendo。「Glitter in the air」という名の通り、光(glitter)と空気(air)をモチーフにしたクリスマス装飾です。
関係者を集めて開催されたプレスツアーには、佐藤氏が登壇。従来のものとは一味違う、洗練されたデザインのクリスマスツリーについて、誕生の経緯や、そこに込められた思いを明かしてくれました。
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ツリーの表面は光の結晶をかたどったパネルで覆われています。その数、なんと416枚。光のパーツが動き出したツリーを見ると、一体どうなっているのかと思わず釘付けになってしまうのではないでしょうか。実は、その一枚一枚に、重りや小型ファンなどを取り付けて、美しい揺らぎを実現しているそう。光のパーツはサイズや角度が異なるため、一枚一枚緻密に風力や角度が調整されています。その光のパーツが風で動き、さらに音楽も響き出すという、約2分間の幻想的な演出が完成しました。優雅な見た目とは裏腹に、制作にはさまざまな苦労があったことが伺えます。
東京ミッドタウンのクリスマスといえば、屋外の煌びやかなイルミネーションをイメージする方も多いかもしれません。イルミネーションをお楽しみいただく前後に、きらきらしたツリーではなく、せっかくなら違うものをお見せしたい。そう考えた佐藤氏らnendoのみなさんが、ほっと癒されるような表現を求めて辿りついたのが「空気(風)でツリーを輝かす」というアイデアでした。
また、"大人の街"という六本木のイメージや、ミッドタウンで買い物を楽しむ方々のことを想像して、ツリーのカラーには美しいシャンパンゴールドをチョイス。ゴールドの発色の上品さには特にこだわったといいます。
幻想的で心を和ませてくれる演出は1回5分のプログラムが2種類。光のパーツが徐々に動き出し、だんだんと静かになっていく。そしてまた徐々に違った動きがはじまり、またフラットなツリーへと戻っていく。ちなみに、佐藤氏のお気に入りはらせん状に上昇する動きや、波紋のように広がる動きだということで、ツリーの前を通りがかった際には、ぜひとも足を止めて光が空気によって動く様子を楽しんでみてください。
なにかとせわしない師走のこの時期。光と空気の柔らかな調和に包まれた館内で、優しい安らぎを感じてみてはいかがでしょうか。
編集部 尾原
MIDTOWN CHRISTMAS 2022「Glitter in the air」
開催期間:2022年11月17日(木)~12月25日(日)
時間:11:00~24:00
場所:東京ミッドタウン ガレリア館内他
料金:無料
主催・企画:東京ミッドタウン
デザイン:nendo
公式サイトで詳細を見る(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.tokyo-midtown.com/jp/event/xmas/