六本木エリアのギャラリーを編集部の目線で紹介する「六本木ギャラリー探訪」。今回は、偶然にも3つのギャラリーが集まった複合施設「THE MODULE roppongi」です。
六本木駅から徒歩4分。国立新美術館からも至近距離に位置する「THE MODULE roppongi」には、nca | nichido contemporary art(以下、nca)、オオタファインアーツ 7CHOME、クマ財団ギャラリーの3つのギャラリーが入っています。
最初に、ncaのディレクターを務める岩瀬幸子さんにお話を伺いました。以前は中央区の八丁堀にギャラリーを構えていましたが、2022年3月に六本木へ移転。決め手は、コンテンポラリーアートギャラリーや美術館の多さだといいます。
「移転先を悩んでいた頃、六本木に新しいビルができると聞きました。国立新美術館の目の前で、周りにギャラリーも多い。開発が進んでいる地域ということもあり、ますますアートが溢れる街になるのだろうという予感がありました」
移転後は来場者層にも変化があったそう。「八丁堀はオフィス街なので、平日に来廊される方が多かったんです。六本木に移ってからは、土曜日に来られる方が増えました。特に若い方が増えた印象があります。常連のお客様からは、ギャラリーに来やすくなったという声もありました」
3つのギャラリーが同じビルに集まったことはまったくの偶然だったと、岩瀬さんは話します。「オオタファインアーツさんやクマ財団ギャラリーさんも同じビルに入られることは、あとから知ってとても嬉しかったです。今後、何かの企画でご一緒できたらいいなと思っています」
ギャラリーの設計は、国立西洋美術館など多くの展示デザインを手掛ける吉野弘建築設計事務所の吉野弘氏。シンプルな白い壁に、アート作品が映えて見えます。ncaでは現在、アメリカ人アーティスト、タミー・グエンによる日本初個展「The Gale / 暴風」が10月15日(土)まで開催中です。
次にご紹介するのは、ncaの隣に位置するオオタファインアーツ 7CHOME。2022年6月にオープンしたビューイングスペースです。
オオタファインアーツは、六本木のピラミデビル(東京都港区六本木6-6-9)にもギャラリーがあり、7CHOMEは東京で2軒目。手前のスペースは一般公開していますが、奥のビューイングスペースは予約必須です。
オオタファインアーツでは、10月8日(土)まで久門剛史さんの個展が2つのギャラリーで同時開催中。「THE MODULE roppongi」から徒歩数分の距離にもう一つのギャラリーがあるので、一緒に巡るのがおすすめです。
そして、THE MODULE roppongiのエントランスから反対側にまわると、クマ財団ギャラリーの入り口があります。クマ財団は、次代を担う若きクリエイターの活動を支援・助成することを目的とした財団です。
25歳以下の学生クリエイターを対象とした「クリエイター奨学金」事業を手掛けており、奨学生ならびに活動支援生の作品発表の機会を継続的に実施することを目的に、2022年4月にクマ財団ギャラリーがオープンしました。現代アート、テクノロジー、音楽、映像、パフォーマンスなど、幅広いジャンルの展示が行われています。
奇跡的に3つのギャラリーが集う「THE MODULE roppongi」。国立新美術館など、六本木の美術館やギャラリーを訪れた際は、ぜひ合わせて巡りたいスポットです。
編集部 齊藤
「THE MODULE roppongi」
住所:〒106-0032 東京都港区六本木7-21-24
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):https://themodule.jp/
「nca | nichido contemporary art」
開廊時間:11:00~19:00
休廊日:日・月・祝日
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):https://www.nca-g.com/
「オオタファインアーツ 7CHOME」
開廊時間:12:00~18:00
休廊日:日・月・祝日
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):https://www.otafinearts.com/ja/
「クマ財団ギャラリー」
開廊時間:12:00〜19:00
休廊日:火・水
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):https://kuma-foundation.org/gallery/