Karimoku Commons Tokyoでは8月12日(金)まで、「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」が開催されていました。今回の記事では、その会場の様子をご紹介します。
本展では、創造性教育を進める「GAKU」と、「これからの建築」のあり方を考える場を人々に提供する「伊東建築塾」が連携したワークショップの"クラス"で生み出された作品が展示されました。
GAKUは、建築・アート・ファッション・演劇・音楽など、さまざまな分野のワークショップを10代向けに開催しています。第一線で活動しているクリエイターや専門家たちが、各クラスで先生を務めます。山縣良和さんや会田誠さん、菅付雅信さん、卯城竜太さんらが受け持つクラスもあるなど、 六本木未来会議のクリエイターインタビューに登場した方々が多数参加しています。
本展で取り扱っているのは、「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」のワークショップでの作品。モバイルハウスとは、移動できる家のことです。ワークショップは「畳一畳で世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス」という条件をテーマに、展開されていきました。
壁沿いに展示されているのは、授業を通して生徒たちが想像したアイデアをもとに、カリモク家具が製作した模型たち。壁には、生徒の作品の写真が貼られています。見比べてみると、その再現性の高さに驚くことでしょう。
模型に使用されている材料は、カリモク家具の端材。木の種類によって異なる色も楽しむことができます。柔らかさが求められるものに関しては、通常カリモク家具の家具製作ではあまり使われていない木材も用いているそうです。
ほぼ木材だけなのに、これほどまで高いクオリティの模型を製作できるのは、さすがカリモク家具といったところ。本展では、その技術力の高さを思う存分味わうことができます。
最優秀賞に選ばれた岡部莉子さんの「The ever-changing house」は、会場中央に原寸大で展示されています。
壁や屋根という区切りがなく、らせん状に展開していくパネルが印象的。折りたたんで持ち運ぶことができる構造になっているそうです。
併せて、ワークショップで作成した実際の作品と、製作過程が記されたノートも展示されています。アイデアを実現するためにどのような紆余曲折があったのか、知ることができます。
隣の部屋では、ほかの生徒のノートや作品も見られます。壁には、ワークショップ各回でどのような内容が行われたのか、ボードで掲示されています。
ワークショップに参加していたのは、13~18歳の生徒たち。彼らの柔軟な発想に対して、プロの教師陣が本気でぶつかることで素晴らしい作品が生み出された、その過程がわかります。
10代のみずみずしい発想力と、カリモク家具の技術力の高さを感じられる本展。会場に充満する木材の香りにも癒される、素敵な時間となりました。
編集部 齊藤
Karimoku Commons Tokyo「世界のどこでも自分の家になるモバイルハウス『動く家』」
会期:2022年8月8日(月)~8月12日(金)
会場:Karimoku Commons Tokyo
時間:12:00~18:00
入場料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://commons.karimoku.com/