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【展覧会レポート】泉屋博古館東京 リニューアルオープン記念展Ⅱ「光陰礼讃 ―モネからはじまる住友洋画コレクション」

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クロ-ド・モネ
《モンソ-公園》1876年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

  • 泉屋博古館東京
update_2022.06.13

泉屋博古館東京では、7月31日(日)まで、リニューアルオープン記念展Ⅱ「光陰礼讃 ―モネからはじまる住友洋画コレクション」が開催されています。

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会場風景

住友コレクションの近代洋画は、明治30年(1897年)、住友吉左衞門友純(春翠)が欧米視察中のパリでモネの油彩画2点を入手したことに始まり、同時代の印象派と古典派の作品がともに揃って収集されているところに特徴があります。

本展では、光を追い求めた印象派と、陰影表現による実在感を追究した古典派を「光陰」として対比し、この2つの流れから滋養を受けて展開した日本近代洋画の数々を、絵画史の流れに沿って紹介しています。展示は「§1:光と陰の時代―印象派と古典派」から「§5:20世紀のパリと日本」の5セクションと、「住友建築と洋画─洋館には洋画がよく似合う」と題した特別展示で構成されています。

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ピエール=オーギュスト・ルノワール
《静物(プラム)》1905年頃
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

「§1:光と陰の時代―印象派と古典派」では、19世紀末フランス絵画の光と陰を対照的に捉え、クロード・モネやエルネスト=ジョセフ・ローランらの作品が展示されています。《静物(プラム)》の作者ピエール=オーギュスト・ルノワールは、シャルル・グレールのアトリエでも学んだ印象派の代表的画家。ルノワールの作品は明るく多彩な色調が特徴ですが、1903年に南フランスへ移住してからの最晩年の作品は、色彩の強さと輝きがいっそう増しています。

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ジャン=ポール・ローランス
《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》1877年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

19世紀後期を代表する歴史画家ジャン=ポール・ローランスの《マルソー将軍の遺体の前のオーストリアの参謀たち》は、フランス革命で武勲をたてたマルソー将軍の遺体と、その周りで悲しみに暮れるオーストリア軍の参謀たちを描いた作品で、古典的リアリズムで英雄の死を荘厳した傑作です。縦210cm、横300cmもの大きなキャンバスに、暗色を多用して描かれたこの作品の前に立つと、その重厚感と迫力に圧倒されます。

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鹿子木孟郎
《ノルマンディーの浜》1907(明治40)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京寄託

「§2:関西美術院と太平洋画会の画家たち」では、住友コレクションの印象派と古典派絵画の収集に深くかかわった洋画家・鹿子木孟郎や、関西美術院の院長だった浅井忠を中心に、明治末期の文展などで活躍した画家たちの作品が紹介されています。

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渡辺與平
《ネルのきもの》1910(明治43)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

鹿子木孟郎にデッサンや水彩画を学んだ渡辺與平の《ネルのきもの》のモデルは、前年に結婚して長女を出産したばかりの妻・渡辺ふみ子。渡辺與平は新聞や雑誌にコマ絵や挿絵を寄稿して流行作家となり、その人気は竹久夢二と二分するほどだったそうです。

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藤島武二
《幸ある朝》1908(明治41)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

「§3:東京美術学校と官展の画家たち」では、「近代洋画の父」と呼ばれた黒田清輝によって1896年に設立された白馬会や、文展で活躍した画家たちが紹介されています。黒田に師事し、のちに東京美術学校西洋画科の教授となった藤島武二の《幸ある朝》には、朝の清々しい空気のなかで、窓から差し込む日の光を受けて手紙を読む一人の乙女が描かれ、穏やかな時間が流れる幸せに満ちた朝の様子がうかがえます。本作は第5回文部省美術展覧会に出品されて高い評価を受けました。

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岡田三郎助
《五葉蔦》1909(明治42)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

岡田三郎助の《五葉蔦》に描かれているのは団扇を持った浴衣美人で、これは黒田の代表作《湖畔》と共通していますが、卵型の色白の顔と大きな瞳や小首を傾けたポーズが、岡田式美人の特徴を示しています。

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岸田劉生
《二人麗子図(童女飾髪図)》1922(大正11)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

「§4:岸田劉生とその周辺」では、洋画家・岸田劉生と、劉生主導の草土社に参加した中川一政の作品が並びます。《二人麗子図(童女飾髪図)》は、愛娘を描いたシリーズのなかでも同一人物を同じ画面の中に描きこんだ奇想の作品です。背景が茶褐色になるのもこの頃からの特徴で、赤や黄色主体のモティーフに同系暗色を塗りこめたのは、実在美と装飾美を融合するための模索であったと言われています。

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岸田劉生
《自画像》1921(大正10)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

こちらは29歳の時の劉生の《自画像》です。このころから次第に西洋絵画の影響を脱し、東洋的な趣味に目覚める様子がわずかにうかがえる作品となっています。

「§5:20世紀のパリと日本」では、パブロ・ピカソなど20世紀フランスの画家たちと、彼らから影響を受けた日本の洋画家たちの作品が展示されています。

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資料:住友須磨別邸を飾った絵画
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景観模型工房
住友家須磨別邸模型 2015(平成27)年
泉屋博古館東京

「住友建築と洋画 ─洋館には洋画がよく似合う」と題した特別展示では、住友家の須磨別邸に数々のコレクションが飾られていた様子が、写真や模型を用いて紹介されています。各部屋に飾られた絵画は、その部屋の用途や雰囲気に合わせて春翠が選定していたそうです。須磨別邸には多数の絵画が飾られていましたが、残念ながら、そのほとんどは太平洋戦争で焼失しています。

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河久保正名
《海岸燈台之図》1902(明治35)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

こちらは《海岸燈台之図》で、住友の須磨別邸(洋館)1階南側に位置する、須磨の浦を一望できた居間に飾られていたとされます。沖に立つ白波と削られた岩肌の様子から、自然の荒々しさを感じ取れます。

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齋藤豊作
《秋の色》1912(大正元)年
油彩・キャンバス
泉屋博古館東京

明治・大正・昭和という激動の時代を経て今に伝わる住友コレクションの数々を通じて、近代絵画の歴史や、印象派と古典派の「光陰」2つの流れを見ることができる本展へ、ぜひ足を運んではいかがでしょうか。



編集部 丹羽

INFORMATION

泉屋博古館東京 リニューアルオープン記念展Ⅱ「光陰礼讃 ―モネからはじまる住友洋画コレクション」
会期:2022年5月21日(土)~7月31日(日)
会場:泉屋博古館東京(東京・六本木)
開館時間:11:00~18:00(入場は17:30まで)
※金曜日は19:00まで開館(入館は18:30まで)
休館日:月曜日(祝日の場合は翌平日休館)
入館料:一般1,000円 高大生600円 中学生以下無料
主催:公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://sen-oku.or.jp/program/20220521_kouinraisan/

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