現在、ANB Tokyoではクマ財団第5期生71名の集大成となる「KUMA EXHIBITION 2022」が開催中です。本展は、会期を3月と4月の2回に分けて実施していますが、本レポートでは3月に行われたPart.01の様子をお届けします。
学生クリエイターを支援する「クリエイター奨学金」の給付を受けた奨学生の作品を一堂に会し、現代アート、先端テクノロジー、エンターテイメントのほか、ジャンルの枠を超えた、次なるクリエイティブシーンを一望できる展覧会として開催している本展。新型コロナウイルス感染症の影響により2020年には開催が中止に、2021年にはオンラインでの開催となっていましたが、2022年に待望のリアル開催を迎えることができました。
今年のテーマは「Trans X Formation」。展示作品は本展に向けてつくられたものや、日々の制作物を並べたもの、別のイベントで展示していたものをさらにブラッシュアップさせたものなどさまざま。たこ焼きの舟に着想を得て生まれたパフォーマンス展示の隣には、全展望監視システムをイメージした木彫りの彫刻が。その向かいには版画とVRを組み合わせた「VR版画」や、スライムを使って認知科学を体感できるブースがあったりと、思わず1作品ごとに足を止めてじっくり鑑賞してしまいます。
出展作家のほとんどが大学や大学院、研究室などに在籍していますが、大学はもちろん学科や専攻も多種多様。だからこそ、個人個人の想いが作品を通して強く伝わり、また作品同士も、込められたメッセージは異なるものの、会場で静かに共鳴をしているように感じました。
3月19日(土)にはハリウッドホールにて1日限定の特別プログラムが開催されました。12名のクリエイターによる、現代音楽の公演から短編アニメーション・ドキュメンタリー・長編映画などの映像作品の上映、ビートボックスのパフォーマンスまで、クマ財団らしい幅広いパフォーマンスに会場は大いに盛り上がりました。
4月1日(金)からはPart.02がスタート、展示品は全入れ替えになります。オープンから4日間は出展クリエイター(作家)が在廊するので、時間が合う方はぜひこの期間に予約をして足を運び、クリエイターから直々に作品に込めた想いや意図を聞いてみてください。
また、展覧会の公式サイトでは、出展クリエイターのプロフィールのほか、会場マップとパンフレットの観覧が可能となっています。パンフレットには、クリエイターからのコメントや作品の説明が記載されていますので、作品鑑賞の前や後に読めば、より展覧会を深く楽しめます。
今年の春に常設のエキシビション/コミュニティスペースを六本木に開設予定のクマ財団。同じく六本木にあるANB Tokyoで、その雰囲気を一足先に味わってみてはいかがでしょうか?
編集部 高橋
KUMA EXHIBITION 2022
会場:ANB Tokyoほか
会期:
Part.1:2022年3月18日(金)~3月27日(日)※終了しました
Part.2:2022年4月1日(金)~4月10日(日)
料金:無料
※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全日程で日時指定のオンライン事前予約制
休館日:なし
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://kuma-foundation.org/exhibition2022/