現在、東京ミッドタウン・デザインハブでは第89回企画展「見えてないデザイン−社会に問い続けるムサビ−」が開催中。本展は、美術やデザインを通してまだ「見えてない」ものに気づき、「問い続け」、これからの未来、そして新たな学びをみんなで考えていくための展覧会です。
会場では「教育」「地域」「産業」「文化」「生活」「多様性」という6つのキーワードを設定。武蔵野美術大学が取り組んできた社会連携活動を、これらのテーマごとに紹介しています。
各ブースの背の低い机の上にあるのは、テーマにまつわるデザインの写真とコメント。思わず、クスリとしてしまうような学生ならではの"ムサビあるある"話から、当たり前に使われているデザインが今の世の中に求められているサインなのか、一見美しく見えるデザインは本当に分かりやすさと両立していのか、を問うものなどアイデアの種がちりばめられていました。
いずれも共通するのは、どんな小さなことも見逃さない"観察力"の鋭さです。「これってこのままでいいのかな」「どうしてこれが"普通"なんだろう」...。コメントを読んでいるうちに、ちょっとしたモヤモヤをそのままにせず、一歩立ち止まって考える学生の脳内を覗いたような感覚になりました。
「観察し、想像・妄想して行動することはデザインのはじまり。(中略)自分の引き出しにモヤモヤを入れていきます。何かを思った時に表現としてモヤモヤを引き出していきます」。これは、武蔵野美術大学が提示するデザインのプロセスです。
何気なく見逃している光景から、美しさ、違和感、人の行動に目を向け本質を見出す「フォト・オブザベーション(観察)」を、学生の思考を通して体感できる「見えてないデザイン−社会に問い続けるムサビ−」。今の時代に求められているこの観察力を、鍛えに来てみてはいかがでしょうか?
編集部 高橋
東京ミッドタウン・デザインハブ第89回企画展
「見えてないデザイン−社会に問い続けるムサビ−」
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
会期:2020年11月14日(土)~12月13日(日)
開館時間:11:00~19:00
観覧料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://designhub.jp/exhibitions/6381/