東京ミッドタウン・デザインハブでは6月27日(土)まで、これまでもこれからも、日常の風景を形づくるデザインと出会うことのできる「みんなのロングライフデザイン・ショウ」が開催されています。新型コロナウイルスの影響により4月より臨時休館していたこの場所に、再びデザインと人が集いました。
1980年にスタートしたロングライフデザイン賞は、長年にわたりユーザーからの高い支持を得て、今後もその価値を発揮し続けると考えられるデザインに贈られる賞です。
「そのデザインが私たちの暮らしを豊かに支え、日常の風景の一端を形づくってきた」という考え方を大切に、生活や社会になくてはならないスタンダード・グッドデザインを選んでいます。
今回展示されているのは、我々の生活を支え続ける約50点のデザイン。それぞに、デザインの概要やリリースされた年、デザイナー、開発背景などの説明があるため、見慣れたデザインも改めてその奥深さを知ることができます。
改良を続けながら、今でもなお無印良品の"顔"として販売されている「体にフィットするソファ」は、柴田文江さんのデザインによるもの。
実はこのソファ、無印良品と空想生活によるウェブサイト上でユーザーの欲しいものを商品化するプロジェクトから生まれた商品だということをご存知でしたか? 横置きでソファとして使ったり、縦置きで全身を伸ばして寝転んだり...。固定された形でなく、自分好みにデザインできる点も、人気の秘訣なのかもしれません。
"デザイン"とは目に見えるものだけを指す言葉ではありません。2020年度のロングライフデザイン賞審査委員の一人である齋藤精一さんが、昨年「私の選んだ一品」として選んでいた「ラジオ体操」もその一つ。
90年以上の歴史を持つ「ラジオ体操」は、誰でも実践できる運動として多くの人に親しまれています。日常生活で動かすことの少ない部位を刺激できるよう、全身の約200の骨と約400の骨格筋をまんべんなく動かす内容になっているのだとか。自粛期間中、運動不足解消のために久しぶりにやってみたら、予想以上に息が上がった、という方もいらっしゃるのではないでしょうか。
出入り口には、リエゾンセンター・ライブラリーがピックアップした「デザイン」にまつわる本が並んでいます。立ち読みOKですので、気になったら手に取ってページをめくってみてはいかがでしょうか? 紹介文のQRコードを読み取ると、本の購入ページにすぐに飛ぶことができます。
レポートで紹介したデザイン以外にも、驚きや発見が溢れる本展。長年にわたり使い手の高い支持を得る、生活や社会になくてはならないスタンダードなグッドデザインを堪能しに来てみてはいかがでしょうか。
編集部 高橋
東京ミッドタウン・デザインハブ第85回企画展
みんなのロングライフデザイン・ショウ
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
会期:2020年6月5日(金)~6月27日(土)
開館時間:11:00~18:00
※状況に応じ、会期・開場時間を変更する場合があります。
休館日:会期中無休
観覧料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://designhub.jp/exhibitions/6024/