六本木で働く・住む人に、街についてのインタビューをし、リレーでつなげる当企画。今回は、社会や暮らしに潜むクリエイティブな人、モノ、出来事にスポットライトをあて、創造性を刺激するデザイン情報を提供するWebマガジン「AXIS」のリーダー・出原俊邦さんです。「インタビューされる側はあまり慣れていないので...」と謙遜しつつ、六本木の魅力を深く語ってくださいました。
Q 01
六本木といえば_________。(一言で表すと?)
A
「バブル/泡」ですね。
僕はビジネスマンとしてバブルを体験している世代ではないのですが、六本木を訪れるようになってから、それが色濃く街に現れているなあ、と強く感じました。
この街には、ITバブルの象徴ともいえる六本木ヒルズがあるのはもちろん、多くの海外の方が暮らし、また、訪れることで生まれる多様性も持ち合わせています。
様々な物事が泡のように生まれては消え、膨らんでは縮み、そういった刹那的なものが詰まっているような街、それが六本木なのだと思います。
Q 02
あなたがオススメする、六本木のベスト3は?(飲食店を含む、あらゆるお店でOK)
A
1位 久国神社
近くを訪れた際に、ふらっと立ち寄ったのがここです。裏路地に階段があり、こじんまりとした素敵な神社ですね。自販機おみくじが10円で引けたり、不思議と懐かしい雰囲気もあり、印象深い場所です。このインタビューにあたり色々と調べたら、今はパワースポットとしても有名な場所なのだとか。
2位 SAKE MIZUHASHI
1年前くらいから日本酒にはまっているのですが、オフィスの近くで酒屋を探したら、たまたま見つけたのがこのお店でした。品揃えも豊富ですし、仕事後も時間があるときは寄っています。
3位 豚組
西麻布にあるとんかつ屋さんです。仕事で出会ったイギリス人ジャーナリストに「僕が日本に来て最初に感動したレストランに連れて行ってあげる」ということで、一緒に行ったのがきっかけです。内装も古民家を改修した、落ち着く雰囲気のお店です。
Q 03
六本木にある、お気に入りの景色は?
A
AXISビルからの景色。麻布十番に臨む夕日の景色がすごく好きですね。あとは21_21 DESIGN SIGHTとその前に広がる芝生。共通するのは、モダンな建物と自然が半々で共存している部分で、とても惹かれるものがありますね。
Q 04
六本木のアフター5の過ごし方は?
A
同僚や、知人とご飯に行くことが多いですね。飲みに行くときは西麻布。六本木の喧騒を抜けて、知る人ぞ知る隠れ家的なお店に入るのが好きです。
Q 05
六本木ならではのリフレッシュ方法は?
A
お気に入りの景色は? という質問の回答に少しかぶってしまいますが、AXISビルから景色を眺めることですね。六本木って実は遠くを見れる場所が少ないんですよ。長時間PCや資料と近距離でにらめっこしていると、目が疲れてしまいますよね。そこで、いったん外に出て、遠くを見ることでリフレッシュをしています。
Q 06
身の回りのお気に入りのデザインは?
A
Leica (ライカ) M3
カメラと言えばこれ、というような王道のプロダクトです。
デザイナーたちが、どれだけ使い手のことを考えて物づくりをしてきたのか、それがいかに素晴らしいことかを使うたびに感じさせてくれます。
旅行や、趣味の山登りのお供として持っていき、主に風景や道程を撮っています。これからも大事にしていきたいお気に入りの一つです。
Q 07
六本木をもっと良い街にするには?
A
クリーンな街にする。
綺麗な街はそこで暮らす人々も活気づいているものではないでしょうか。もちろん、六本木もクリーンな街にするための活動は行われていますし、それらは地道ではありながらとても大事なことだと感じています。
"誰かが汚して、誰かが片づける"という役割分担になってしまっている現状から、一人でも多くの人の意識を高めることができれば、より良い街になっていくと思います。
Q 08
Webマガジン「AXIS」の担当になられたきっかけを教えてください。
A
最初はAXISのデザインチームに入社しました。そこで、ある企業のwebメディアの立ち上げを手伝ったことがきっかけです。そこから編集部に異動となり、Webマガジン「AXIS」の立ち上げを行い、今に至っています。ちなみに、それまではWebのプランニングや、個人でECの事業をしていたりと、いわゆる"編集"の業務をしたことはなかったのですが、店づくりの業務も編集に近いと思うんです。たとえば、商品を選ぶ行為の中には、編集の要素が入っている。過去やってきたことが繋がって、今ここにいるのかな、という気がしています。
no.067
出原俊邦さん
30代・Webマガジン「AXIS」リーダー
六本木歴 5年