東京ミッドタウン・デザインハブでは9月28日(土)まで、第81回企画展「ゼミ展2019」が開催されています。本展では、様々な領域のデザインを教育・研究している教育機関で実際に行われている課題の内容と、学生作品の一部が紹介されています。
東北大学の五十嵐太郎研究室では、学内所蔵の学術資料の新たな見方を想像し、その見方を紹介することで大学と社会の新しい協働の形を探っています。歴史的な経緯から、多くの地域資料を所蔵している大学は、教育を通して総合的に地域の歴史・文化を未来に継承していく施設の一つとして位置づけられています。
そこで学術資料にアートやデザインの視点を取り込み、知識がなくても関心を持つことができるよう研究と制作を行いました。90度回転させながら読む本、目次がいくつもある本など、色や形も様々です。
デザインされたモノとヒト(ユーザー)の関係性や相互作用について考察し、作品制作を行ったのは武蔵野美術大学 デザイン情報学科4年 白石学ゼミの学生。
情報伝達がデジタル化した現代において、あえて「紙」に着目し、紙の感触を実際に触って意識してもらうためのデザインや、空間におけるライトの色味と発光パターンの見え方を調査するためのデザインなど、説明を見ながらじっくりと見て回りたい作品ばかりでした。
専門学校 桑沢デザイン研究所 総合デジタル科 3年 ビジュアルデザイン専攻 浅葉(浅葉克己)ゼミ 専門学校 桑沢デザイン研究所 総合デザイン科 3年 ビジュアルデザイン専攻 浅葉ゼミが取り組んだのは、バウハウス美術館の開館イメージポスター。世界で最初のデザイン学校であり、近代デザイン史に大きな影響を与えたバウハウスですが、今年の秋にゆかりの地であるドイツ・デッサウにバウハウス美術館が誕生するのだそうです。
このほかにも、興味深い作品がデザインハブ内にずらり。学生たちがデザインを学び研究し、その発想を社会に広く還元、活用していくそのプロセスを知ることができました。
9月22日(日)には、出展校の教員やゼミ生が実際の作品を前に解説を行う「ギャラリーツアー」も予定されています。気になる課題や作品について、直接話を聞けるチャンスですので、デザインを仕事にしている人はもちろん、これからデザインを学びたいと考えている中高生も、ぜひ参加してみてはいかがでしょうか?
編集部 高橋
東京ミッドタウン・デザインハブ第81回企画展
ゼミ展2019
会場:東京ミッドタウン・デザインハブ
会期:2019年9月2日(月)~9月28日(土)
開館時間:11:00~19:00
観覧料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://designhub.jp/exhibitions/5239/