日本で唯一の国際映画製作者連盟公認の映画祭である「東京国際映画祭」が、2018年10月25日(木)から11月3日(土・祝)まで六本木ヒルズ、EXシアター六本木ほかにて開催されました。
今年も才能溢れる新人監督から熟練の監督までを対象に、世界中から厳選されたハイクオリティなプレミア作品が集結。国際的な審査委員によってグランプリが選出される「コンペティション」には今年、109の国と地域から1,829本もの応募がありました。
オープニングセレモニーの始まりを飾ったのは、和太鼓演奏グループ「DRUM TAO」によるによる圧巻のパフォーマンス。力強い太鼓の音、勇ましい掛け声、一糸乱れぬ舞いが東京国際映画祭の始まりを告げます。
オープニングセレモニーにはJapan Now部門で特集される役所広司、アンバサダーを務める松岡茉優、オープニング作品「アリー スター誕生」のスペシャルサポーターである寺島しのぶ、コンペティション部門出品作品「ホワイト・クロウ(原題)」監督のレイフ・ファインズ、コンペティション部門のブリランテ・メンドーサ審査委員長らが出席。開催の喜びや、本映画祭の見どころを伝えました。
東京国際映画祭で映画が上演されるのは、映画館だけではありません。初日にレッドカーペットが敷かれ、俳優や監督がフラッシュと歓声を浴びた六本木ヒルズアリーナは、会期中は入場無料の野外上映会場に大変身。今年は「スポーツ」をテーマに、家族でも、カップルでも、もちろんお一人様でも楽しめるような「ピンポン(2002年 曽利文彦監督)」、「がんばれ!ベアーズ(1976年 マイケル・リッチー監督)」などバラエティに富んだ作品が上映されました。
コンペティション部門で今年の東京グランプリ/東京都知事賞に選ばれたのは、フランス映画の「アマンダ(原題)」。同作は、パリで複数の仕事を掛け持ちして生計を立てる青年ダヴィッドがある日、テロで姉を失い、残された姪(めい)・アマンダの養育者となることから始まる、家族の愛と再生の物語です。
監督を務めたミカエル・アースは本作について「普段は撮りたいものを直感的に考えていますが、今回は複数の出会いや出来事があり、必要性を感じて企画しました。美しさ、もろさ、テロの悲劇、そしてエネルギッシュな今のパリを映したかったのです」とコメント。さらに「地球の反対側くらい離れていても映画が人々を感動させる、これ以上大きなご褒美はありません。みなさんの情熱と寛大さに感謝します」と喜びを伝えました。
わずか数時間であるものの、人生に大きな影響を与えてくれる映画。どの作品にも、監督や出演者たちの特別な思いやメッセージが込められています。「東京国際映画祭」は、まだ観たことのない素敵な作品に出会えるチャンスの場。次はどんな映画が私たちを待っているのか、今から来年の東京国際映画祭が楽しみですね。
編集部 高橋
information
「第31回 東京国際映画祭」
会場:六本木ヒルズ、EXシアター六本木、東京ミッドタウン日比谷 日比谷ステップ広場ほか、都内の各劇場及び施設・ホール
会期:10月25日(木)~11月3日(土・祝) ※終了しました
開館時間:10:00~22:00(最終入場21:30)
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
http://2018.tiff-jp.net/ja/