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【展覧会レポート】森美術館「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」

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《建物》2004年展示風景:104-パリ、2011年※参考図版

現在、森美術館では「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」が開催中です。本展では、国際的に活躍するアルゼンチン出身の現代アーティストであるレアンドロ・エルリッヒさんの、四半世紀にわたる活動の全容が紹介されています。


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《スイミング・プール》2004年
所蔵:金沢21世紀美術館 撮影:木奥惠三 画像提供:金沢21世紀美術館
※参考図版

エルリッヒさんは、日本では金沢21世紀美術館に恒久設置された「スイミング・プール」の作家としても知られ、視覚的な錯覚を用いて、私たちの常識を覆す驚きの作品を生み出し続けています。本展に展示されたのは新作を含む計44点ですが、その8割はなんと日本初公開。そして、ここまで大きな個展は、エルリッヒさんにとっても今回が初めてのことなのだとか。

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開催に先立って行われた記者発表では、エルリッヒさん本人が登壇。「初期の作品から最新の作品までが一堂に会していますが、私もこれらが並ぶのを初めて見ます。自分でもわくわくしていますし、このようなプロジェクトを持ちたいとずっと思っていました」と、笑顔でお話しされていました。

さらに、「特別なメッセージが一つあります」との前置きの後、少し間を置き「それは展覧会のエントランスをくぐった瞬間から始まります」と意味深なコメントを発表。展覧会で一体何が待ち受けているのか、その一部を紹介していきます。

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会場に入り、薄暗い廊下の先に待っているのは、日本初公開となる「反射する港」。水面に映ったボートの輪郭が優雅に波打ち、とてもロマンチックです。この写真を見て、「美術館に水を張ってボートを浮かべたの?!」と思われた方は、もうエルリッヒ作品のトリックにかかっています。実は、水面に映っている反射イメージのように見えるものは、上部のボートと同じ素材でできた立体物なのです。

本作は部屋をまるまる一つ使ってのインスタレーション。とても大きなものですが、周りを一周できるように展示されていて、作品が目と脳に働きかける不思議な感覚から、1周だけではなく何周も回って作品を楽しむ人が多くいました。

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「教室」は、本展のために制作された新作。少子化や地方の過疎化を背景に、廃校となった学校の教室が舞台の作品です。ガラスで仕切られた2つの部屋の一方に入ると、向こうの教室に授業を受けている自分の姿が!まるで幽霊になってしまったかのような気分を味わえる、面白い作品です。

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内と外を反転させて作られた「エレベーター」は、1995年にブエノスアイレスのフランス大使館が主催した「ブラック賞」のために制作されたものです。本展ではそれを再制作し、ボタンの部分に日本製メーカーのものをはめ込んでいます。

この作品の根源にあったものは、エルリッヒさんのある強い思いだそう。それは、"ブラック賞"への参加規定である"作品のサイズは、展示会場のエレベーターに入るものにすること"という条件に対する、創造と制作の制限に対する強い苛立ちでした。エルリッヒさんは、その思いを「エレベーター」という作品で表現することにより昇華させていったのです。

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長蛇の列ができていた「試着室」は、まるで迷路のような体験型の大きな作品。目の前に永遠と続く試着室は、合わせ鏡に映る試着室なのでしょうか。それとも、鏡は存在せず、向こうにもう一つの試着室が続いているのでしょうか。どこに進んでも、ひたすら続く試着室。鏡の中に入り込んだような気分を味わうことができます。

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内覧会に駆け付けてくれた女優でありフィギュアスケーターの本田望結さんと、その妹である紗来さんが写っているのは、本展覧会でも一番大きな作品である「建物」。真っ逆さまに落ちていっているように見えますが、写真の2枚目を見れば仕組みが分かるように、この人たちは実際には建物のデザインが施された床に寝転がっているだけ。それを鏡に映すことによって、まるで落ちているように見せているのです。

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本展では作品そのもの以外にも、ミニチュア版での再現や、実際に展示されていた際の写真パネルなどがいくつも展示され、とても濃い内容となっています。エルリッヒさんは、住居や都市に歴史的な厚みを感じ、作品としても多く取りあげているのだとか。

写真は、ドイツのカールスルーエ・アート・アンド・メディア・センター(公営の現代美術研究所・美術館)に依頼された「根こそぎ引っ張られて」のミニチュア再現と、2012年にフランスの「ナントへの旅」芸術祭で発表されたパブリックアート「ファニチャー・リフト」が広場で公開されている時の様子を写した写真です。

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エルリッヒさんは、「特別なメッセージ」について以下のように説明してくれました。「私の作品を通して、皆さん一人一人が、"日常において私たちがいかに無意識のうちに惰性や習慣で行動しているか"、そして"いかに常識や既成概念にとらわれ、凝り固まった見方をしているか"ということに気付き、現実を問い直すきっかけになれば幸いです。現実は一つだけではない、それこそが現実なのではないでしょうか」

これまでの「見る」を覆すようなエルリッヒさんの作品の数々。あなたもエントランスをくぐり、エルリッヒさんの特別なメッセージを受け取ってみませんか。

編集部 髙橋





information
「レアンドロ・エルリッヒ展:見ることのリアル」
会場:森美術館
会期:2017年11月18日(土)~2018年4月1日(日)
開館時間:10:00~22:00(最終入館21:30)
※火曜日のみ、17:00まで(最終入館16:30)
入場料:一般1,800円、高校・大学生1,200円、子ども600円、
シニア1,500円
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):http://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/LeandroErlich2017/

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