1968年に創刊された「少年ジャンプ」は、来年50周年を迎えます。これを記念して、森アーツセンターギャラリーでは「週刊少年ジャンプ展」が、全3回に渡って開催。第1弾として、「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊~1980年代、伝説のはじまり」を掲げ、黎明期から急成長の80年代を支えた作品をバラエティ豊かに紹介しています。原画をはじめ、グッズや映像などを通して各人気作品を紹介している今回の展覧会。その様子をお届けします。
会場に入ると「シアター映像」が出迎えてくれます。迫力の映像に圧倒されること、間違いありません(撮影禁止エリアのため実物は是非会場で!)。奥に進むと、創刊当初に人気を博した『ハレンチ学園』、『男一匹ガキ大将』の展示が。それぞれの原画や、連載時の表紙が特大サイズで展示されていました。写真の真ん中に写っているのは、1969年第19号の表紙。実はこの号までは毎週ではなく月2回の隔週発行で、翌号から今と同じ「週刊」になったのだそう。
会場を進んでいくと、創刊から80年代までを代表する9名の漫画家による11作品の展示が続きます。
『ハレンチ学園』『男一匹ガキ大将』『シティーハンター』『キャッツ♥アイ』『キャプテン翼』『聖闘士星矢』『Dr.スランプ』など、作品ごとにエリアが設けられ、それぞれの特徴を表す演出がされています。
『キン肉マン』のエリアには、2色刷りカラーを再現した特大立像が一際目を引いていました。さらに、立像の向かい側にはキン肉マンの巨大なマスクが現れます。近づいてよく見てみると、マスクの正体はキャラクター型の消しゴム「キンケシ」でした。その数なんと3万体以上! コレクションした思い出が蘇る方も多そうです。
『北斗の拳』のエリアでは、名場面「ラオウの最期」を映像と彫像で再現した演出が。映像中、雷鳴のような音に合わせて、リアルなラオウの巨大像が現れます。
面白かったのが、『北斗の拳』に登場する独特なオノマトペを集めた展示。「あべし!!」や「ひでぶっ!!」など、マンガを読んだことはなくても、見聞きしたことがある人も多いのではないでしょうか。
今回展示されている初期の作品の中で、つい最近まで連載していた作品が『こちら葛飾区亀有公園前派出所』。1976年に連載を開始し昨年2016年まで、40年間一度も休載することなく連載を続けました。連載開始当時の他の漫画と比べて見ることで、その歴史の長さを改めて実感できます。
11作品の最後は、世界中で愛され今なお絶大な人気を誇る『DRAGON BALL』。たくさんの原画とともに、かめはめ波を撃つ孫悟空のパネルが天井近くに展示されていました。
エリアの奥では、悟空が少年から大人になるまでの名シーンが映像で流れます。
すべての展示の奥のエリアには、創刊から1989年までに発行された1,043冊の表紙がずらりと展示されていました。また、創刊号の解説や、70年代後半、80年代に活躍したたくさんの作品の展示も。年代ごとのキャラクターの特徴や絵のタッチなどのトレンドの変化が読み取れました。
今回、写真では詳しくお見せできなかった作品の数々、特に350点以上の貴重な原画は、実物を是非ご覧いただきたいです。また今後、来春はVOL.2(1990年代)、来夏にはVOL.3(2000年代〜現在)と、50周年に向けての展示が続々と控えています。まずVOL.1で少年ジャンプの歴史の原点を知っておくと、この先の展示でも少年ジャンプの世界をより楽しめるかもしれません。
information
「創刊50周年記念 週刊少年ジャンプ展VOL.1 創刊〜1980年代、伝説のはじまり」
会場:森アーツセンターギャラリー(東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー 52階)
会期:2017年7月18日(火)〜10月15日(日)
開館時間:平日 10:00〜20:00(最終入館19:30)
土日祝日及び8月14日(月)〜18日(金)9:00〜21:00(最終入館20:30)
休館日:無休
入館料:一般/学生 2,000円、高校生/中学生 1,500円、4歳〜小学生 800円
※4歳未満は無料
※価格は税込
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):http://shonenjump-ten.com/