六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本の一部は2014年に開催した「森の学校」の図書室と、2015年に開催した「六本木ブックフェス」、2016年に開催した「六本木未来会議BOOKキャラバン」でも展示したものです)。
今回は、川田十夢さんが選んだ『妖怪大図鑑』(著・水木しげる/小学館)。
川田さんのコメント
妖怪の身体が中まで見えるように図解されていて、たとえば百目には目玉袋があったり、ぬらりひょんの頭がなぜあんな形をしているのか、といったことまで解説されています。もちろん、民話などを元にして描き込まれた外形のグラフィックも凄いのですが、妖怪の物語をつくって、さらにその骨格や中身まで構造的に考えるという、水木しげる先生ならではの後付けの想像力が楽しい。元々は、大伴昌司という編集者がウルトラマンの怪獣が好き過ぎて勝手に解剖して解説を加えた『怪獣図解入門』というシリーズがあって、この本はその形式を継承してるところがあります。レッドキングの脳がレッド脳であったように、ぬらりひょんの脳はぬらり脳という名前が与えられています。精密と適当のバランスが、心地よい一冊です。
この書籍は1983年に発行された『妖怪おもしろ大図解』を、新装版として復刻したもの。もちろん、この本に書かれている内容はすべて水木しげる先生の想像です。先生といっしょに、あれこれ妄想することで、想像力のトレーニングをしてみては?
川田十夢さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #76
川田十夢(AR三兄弟)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/76_01/