ナウシカ、トトロ、ラピュタにもののけ姫......。みんな大好きスタジオジブリのこれまでを振り返る展覧会が開催中。ポスターやチラシ、企画書など膨大な資料の数々が会場を埋め尽くす勢いで展示され、惜しげもなく制作の舞台裏が公開されています。ファンならずとも必見の展示の様子を紹介します。
会場に入ると、これまでの作品ポスターがお出迎え。同展覧会は、この秋公開の新作にスポットを当てた「レッドタートル ある島の物語展」、ジブリ作品の宣伝に関わる資料が集まった「ジブリの大博覧会」、東京シティビューとコラボした「スタジオジブリ 空とぶ機械たち展」の3つで構成されています。
まずは「レッドタートル ある島の物語展」。原作・脚本・監督を手がけるマイケル・デュドク・ドゥ・ヴィットさんのプロフィールや絵コンテなどのほか、ゴーギャンの絵や禅宗の掛け軸、谷川俊太郎さんのポエムを展示。多面的に作品世界が表現されています。
歩みを進めると、突然、カウンター内にトトロが。この部屋にはスタジオジブリの両雄・宮崎駿さんと鈴木敏夫さんのプライベートの様子と思われる写真が飾られていました。ちなみに、写真奥には、あるキャラクターが潜んでいます。会場でお確かめを。
そしてここからが「ジブリの大博覧会」、まずは劇場用ポスターから。面白いのは、完成に至るまでの過程、たとえば手書きのラフや、キャッチコピーを決定するまでの糸井重里さんと鈴木敏夫さんの書簡まで公開されていること。貴重な資料が一面にぎっしり。
映画作品の裏側を資料で公開するコーナーも。宮崎駿さんが書いた「もののけ姫」の企画書もありました。原稿用紙に勢いよく鉛筆で書かれた文字、その生々しさに興奮させられます。
その向かいには、鈴木敏夫さんのデスクを再現したコーナーも。棚にムヒが並んでいたり、中日ドラゴンズのカレンダーが貼られていたりと、細部を見るほどに発見が。
さらに進むと「ジブリの宣材倉庫」というコーナーが。パンフレット、書籍、CD、タイアップグッズがところ狭しと並びます。
中には、現在とは違う形のトトロのぬいぐるみも。妖怪感5割増し、ちょっと怖いですね。
フォトスポットでは、なんとネコバスに乗車することが可能。中に入ることもできて、座面は本物のネコのようにふわっふわでした。
最後は「スタジオジブリ 空とぶ機械たち展」。ガラス越しに東京の街を見下ろす景色が広がる中、たくさんの飛行機の模型が展示されて大迫力!
ちなみに、夜になるとこんな光景が広がります。「天空の城 ラピュタ」をモチーフにしている展示だけあって、なんともファンタジック。
ここまで一気に見終わって、ふと壁を見るとこの文字が。これは宮﨑駿監督作品の最後に必ず入る言葉で、この展覧会も「作品」のひとつだったと気づかされます。
圧倒的な数の資料と、サービス精神あふれる展示内容、細部までこだわった空間は、一本の映画に勝るとも劣らない濃密さ。これは絶対に見たほうがいいですよ!
編集部 飯塚
information
「オルセー美術館特別協力 生誕170周年 エミール・ガレ」
会場:六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリー
会期:7月7日(木)~9月11日(日)
開館時間:10:00~22:00 ※入館は閉館の30分前まで
※会期中無休
入場料:一般 1,800円、学生 1,200円、子ども 600円、シニア 1,500円
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
http://www.roppongihills.com/tcv/jp/ghibli-expo/