六本木で働く・住む人に、街についてのインタビューをし、リレーでつなげる当企画。今回登場してくれたのは、厳選したレストランの予約決済サービス「ポケットコンシェルジュ」の運営を手がける戸門慶さん。六本木歴は10年ほどながら、この界隈に親戚が住んでいたため、幼少時から馴染みのある街だったそう。そんな戸門さんが語る、この街の魅力とは?
Q 01
六本木といえば_________。(一言で表すと?)
A
「自分が成長できる場所」です。実家が料理屋を営んでいたこともあって、もともと料理人を目指していましたが、父の仕事ぶりを見ていて超えられないなと思って。それから、経営の勉強などをして、違った形で飲食と関わっていくことを決めました。
日本料理店での修行、飲食のコンサルを経て、現在はレストラン予約サービスを提供する会社を経営していますが、そのすべての過程で六本木にはたくさんの思い出が詰まっています。自分が成長するために必要だった場所、これからも必要な場所だと感じています。
Q 02
あなたがオススメする、六本木のベスト3は?(飲食店を含む、あらゆるお店でOK)
A
1位 la cave de Noa
西麻布の交差点から表参道方面に少し歩いたところにあるフレンチのお店で、オーナーはこの界隈では有名なソムリエの島本さん。会食もできるし、ワインを1杯飲むだけでもOKという、とても懐の深いお店です。毎回違うワインを出してくれるから、ついつい足を運んでしまうんですよね。週1程度で訪れているお気に入りの一軒、ちなみに昨日も行きました(笑)。
2位 一即夛(いっしょくた)
こちらも西麻布の交差点近くにある老舗の割烹です。ご夫婦で営んでいて、カジュアルな居酒屋のような雰囲気ですが、料理が「すごい!」の一言。高級食材を惜しげもなく使った絶品料理が次から次へと出てきて、最後まで辿りつけないこともしばしば。どれだけ飲んで食べても、ひとり1万4千円と明瞭会計なのもいい。かしこまった席ではなく、打ち解けたい人、仲良くなりたい人を連れていくのにぴったりだと思います。
3位 yelo(イエロ)
僕、甘いものも結構好きで(笑)。六本木交差点のすぐ裏手にあるカキ氷屋さんで、ふわふわのかき氷が食べられるということで話題になりました。確かに食べても頭がキンキン痛くならないし、とても上品な味わい。最高で、週に9杯食べたこともあるほど。ティラミスや、有機にんじんマスカルポーネがおすすめです。
Q 03
六本木にある、お気に入りの景色は?
A
六本木ヒルズ森タワーから映画館のほうに歩いて行く途中で、左側に一瞬、東京タワーが見える場所がありますよね。あのぽっかりとした空間から見渡す景色がお気に入りです。そんなに高さはないけれど、すーっと見通しがよくて、考えごとをしたいときに訪れています。
あとは、芋洗坂を下ったところにある「カフェ フランジパニ」(写真)。実は10年くらい前、この近くのお店で修業をしていたんです。修業は本当に厳しくて、朝8時から夜の12時まで働くのは当たり前、2段ベッドで先輩と寝る生活。遠くまではとても行けないので、休憩時間や仕事終わりに、ここでこっそりコーヒーやお酒を飲んでいました(笑)。僕にとって思い入れもあるし、心休まる場所ですね。
Q 04
六本木のアフター5の過ごし方は?
A
アフター5も仕事で、会食の予定が入っていることがほとんど。でも、たまにロアビルの中に入っている漫画喫茶に行くことはありますね。時間が少しあるなというときに、息抜きに利用しています。
Q 05
六本木ならではのリフレッシュ方法は?
A
ふらりとTSUTAYA TOKYO ROPPONGIを訪れて、スタバでコーヒーを飲みながら本や雑誌を読むことでしょうか。夜遅い時間はもちろん、朝早くからやっているから、使い勝手がよくて。置いてある本や雑誌のセレクトも個性があって、いい刺激になるんです。
Q 06
身の回りのお気に入りのデザインは?
A
モノにあまり執着がないのでなかなか思いつかなかったのですが、ふと目に留まったのが、このMacBook Airでした。何度も買い替えて、長年使い続けているということは気に入っているということだよな、と気づいて。
ユーザーインターフェースにストレスがないという面から見ても、Macはすばらしく完成度が高いですよね。ちょっと話題はそれますが、僕、料理の並びや盛りつけもUIだと思っているんです。たとえば、お刺身って右利きの人が箸で取りやすいように並べるのが基本。だから盛りつけを見るだけでも、いいお店かどうかわかるんです(笑)。
Q 07
六本木をもっと良い街にするには?
A
六本木という街は、とにかくいろいろな"モノ"で溢れていますが、モノだけが発達していくのではなく、ストーリーを感じさせるような空間やサービスが生まれていくと、より成熟した街になるんじゃないでしょうか。
美味しい料理を出すお店があったとして、2回くらいはその料理を目当てに訪れるかもしれませんが、ただ美味しいだけでは3回は行かないですよね。お店の方と仲良くなったり、お客さん同士で交流したり、そういう心が動かされる体験があってこそ、魅力が生まれる。街もきっと同じだと思うんです。
Q 08
前回出演した方(神本侑季さん)とのつながりを教えてください。
A
神本さんが勤めている会社に知り合いがいて、「面白い子がいるから一緒にランチしよう」と誘われて会ったのがきっかけです。まだ彼女は新入社員で、それからいろいろと情報交換するようになりました。仕事に対するモチベーションが非常に高いので、その部分で通じるものを感じています。
no.043
戸門慶さん
30代・会社経営
六本木歴10年