六本木未来会議に登場してくれたクリエイターのみなさまが推薦してくれた本を毎週紹介していきます(紹介する本の一部は2014年に開催した「森の学校」の図書室と、2015年に開催した「六本木ブックフェス」でも展示したものです)。
今回は、水野学さんが選んだ、『叱られる力 聞く力 2』(著・阿川 佐和子)。
水野さんのコメント
コンピュータの普及によって、人がなせる仕事の質と量は格段に向上した。仕事の出来不出来の格差も減少したと言えよう。
今後も技術の進歩は続き、コンピュータを含めたあらゆる技術の進化によって、様々な事が容易になっていくのだろう。
つまり、裏を返せば、これからの時代は「コンピュータでは出来ないこと」が重要視されるのだ。
そこで求められる力の一つに「人間力」がある。
著者の見事な考察によって、「人間力」は紐解かれ、前作の「聞く力」と、今作「叱られる力」に表現されている。
今を生きるヒントが著者の「人間力」によって分かりやすく凝縮されている一冊。というか二冊。
「叱られる(叱る)」をテーマとした著者の阿川佐和子さんの体験をもとにしたエッセイがまとめられた本書。阿川さんと父親の阿川弘之さんが衝突するエピソードからは、叱られることでお父さんとうまく関係を築いていく阿川さんの一面が紹介されています。タイトルは「叱られる」ですが、「叱る」側である中高年世代こそ、共感できる一冊です。
水野さんのインタビューもあわせてどうぞ。
クリエイターインタビュー #01
水野学(アートディレクター)
http://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/01/