先日、子どもたちが六本木で田植えを行う「港区メリーアートガーデン」というイベントがあると聞き、おじゃましてきました。場所は六本木ヒルズにほど近いビルの屋上。2008年にスタートし、今年で7年目を迎える人気イベントで、平成27年度「港区芸術文化活動サポート事業」にも選定されています。
こちらは「港区メリーアートガーデン」を主催する特定非営利活動法人MERRY PROJECT代表の水谷孝次さん。「ウイダーinゼリー」のパッケージデザインなどの作品を手がけたアートディレクターです。
MERRY PROJECTは、『笑顔は世界共通のコミュニケーション』をテーマに輪を広げていくコミュニケーションアート。北京オリンピック開会式や愛・地球博などで、水谷さんが持つ笑顔がプリントされた傘を見たことがある人も多いのでは? 今回のイベントもこのプロジェクトの一環、子どもたちが自然を体感しながら、『知る』『育てる』『つながる』『食べる』、そして笑顔になることを目指しているそうです。
今回は、田植え体験やお米についての勉強、お米でできたお菓子を食べることなどを通して、楽しみながら農業や文化、アートを子どもたちが学びました。まずは、たくさんの種類の種籾が並べられ、東京農業大学の入江教授によるお米の種類のレクチャーからスタート。
屋上の一角には、木枠に防水シートをかぶせた"一畳田んぼ"が。ここに稲を植えたほか、自宅でも育てられるよう、土を入れたペットボトルにも植え付けを行いました。入江教授いわく、ペットボトルでも稲は十分育つそう。
田植えのあとは、ソラマメなどの野菜をみんなで収穫したり......。
大きなプランターに植えたジャガイモを掘ったり......。
たくさんの収穫物に、子どもたちも笑顔! 収穫のあと、また別の夏野菜の苗を植えて、次のイベントのときに収穫をします。
田植え&収穫体験のあとは、お米を使ったおやつでティータイム。
子どもたちはやっぱり、おやつの時間がいちばんうれしそう(笑)。
最後に、水谷さんに少しだけお話をうかがいました。
「六本木で土に触れられる機会なんてそうありませんよね? でも、僕が六本木に事務所を構えた30年前は、ここ一帯はまだ森でした。子どもたちと、六本木の"原点"に還って、未来を考えたいんです。今回は、今年出版した笑顔のチャリティ絵本『はーい、にっこり!』の読み聞かせや、『マイケルダンスワークショップ』なども行いました。子どもたちに笑顔になってもらうこと、それが六本木の未来にもつながっていくのではないでしょうか」
編集部 飯塚