8月24日、東京ミッドタウンとTOKYO FMによる、1日限定の参加型イベント「Midtown Design & Art Live」が行なわれました。このイベントでは、話題のアーティストによるライブや、壁に夢の街を自由に描くクリエイティブワークショップなどが開催され、気持ちのいい吹き抜けのスペース、東京ミッドタウンのアトリウムは多くの人でにぎわいました。
土曜日ということもあって、親子連れや浴衣姿のカップルなどさまざまな方が行き交い、どのイベントも大盛況。そのうちのひとつとして、プロダクトデザイナーの山中俊治さんが登場する、六本木未来会議の公開インタビューが行われました。山中さんがディレクションをした、21_21 DESIGN SIGHTでの「『骨』展」を覚えている方も多いのではないでしょうか?
MCの方からの紹介を受けて、インタビュアーの橋場一男さんとともにステージに上った山中さん。今回のテーマは「六本木の脈絡」とのことで、哲学的なお話になるのかな......と思っていたのですが、「六本木って脈絡がない街だよね(笑)」という、くだけた会話からスタート。話を聞いていると、たしかに! と思わされる内容で、山中さんのフラットな感性を通した「六本木のイメージ」に納得させられました。
インタビュー後には、質疑応答の時間も。ふだんは読んだり聞いたりするだけの話の中に、自分も参加できるのが公開インタビューの醍醐味です。"六本木の脈絡のなさ"の正体は、後日公開予定の記事本編でご確認いただくとして、ここでは質疑応答の様子を少しだけご紹介しましょう。
美術大学出身だという女性の方からの質問は、 "六本木の脈絡のなさ"を語る際に、山中さんが口にしていた「ワンダーランド」とは何か? というもの。
山中さんの答えは、「ワンダーランドとは、東京ミッドタウンや六本木ヒルズなど大きな商業施設の間にある住宅地のこと」。もともとこのあたりは武家屋敷で、古い木造の日本家屋が密集しているエリアがある。また、外国人も数多く住んでいるので、なぜか窓からパラソルが出ていたり......。雑多なものが融合し、入り込むと不思議な気持ちになるような場所がまだまだたくさんある、と教えてくれました。
(インタビューの翌日、さっそく散策してみると、かつての九龍城を思わせるような建物群を発見! 山中さんが話していたのはこういうことかと、うれしくなりました)
最前列で、山中さんの話に興味深く聞き入っていた人、通りすがりに耳を傾けていた人など、オーディエンスの大きな拍手とともに終了した公開インタビュー。次回はどんな方が登場するのか、今から楽しみです。
山中さんのインタビューは、9月4日(水)に公開予定。イベント終了後にうかがったお話や、撮り下ろしの写真も掲載されます。今回、参加した方も、聞き逃した方も、ぜひチェックしてみてください。
編集部 飯塚