7月23日、デザインやアートを体験できる読者参加型の新企画「六本木デザイン&アートツアー」が開催されました!
この企画は、六本木未来会議の読者だけが参加できる、デザインやアート、クリエイターに触れられる、新しい体験型イベント。記念すべき第1回目は、現在、21_21 DESIGN SIGHTで開催されている「カラーハンティング展 色からはじめるデザイン」の展覧会ディレクター・藤原大さんによるギャラリーツアーが行われました。
21_21 DESIGN SIGHTは、この日は休館日。ツアー参加者以外誰もいないぜいたくな空間で、実際にディレクションを手がけた藤原さんから直接話を聞けるということで、たくさんの応募をいただきました。
抽選で選ばれた参加者のみなさんとともに、私もスタッフとしてツアーに同行したのですが、藤原さんが語る一つひとつの言葉にうなずいたり、展示に見入ったり、とても刺激的な体験でした。
ちなみに、「カラーハンティング」をごく簡単に説明すると、自然や都市に存在する現実の色を、自らその場で水彩絵の具を調合して写し取っていく行為。会場には、アフリカで採取したライオンの色でつくられた靴「ライオンシューズ」や、365日にわたって空の色を写し取り、それをもとにデザインした本「スカイダイアリー」、フレームに肌の色をつけた「肌色メガネ」など、19のプロジェクトが並びます。
作品が生まれた経緯やその意図を、丁寧に説明しながら案内してくれた藤原さん。デザインやアート作品というと難しいと思いがちですが、話を聞くうち、その先入観がほどかれていくような気がしました。
およそ1時間のツアーは、藤原さんと参加者による質疑応答形式のディスカッションを経て、拍手とともに終了。その後、参加者のみなさんは、もう少しだけ貸し切り状態の展示を楽しみました。
ツアー終了後、参加者の方に感想をうかがいました。
藤原さんに積極的に質問していた建築家の男性は、「肌色メガネ」の解説を聞いて、作り手として新しい可能性を感じたそう。「クライアントに建材の色を提案するとき、ステキな建物が写った画像を見せて『これと同じ色なんです。いいでしょう?』って説得したんです。自分が今までやっていたことも、実はカラーハンティングだったんだって気づきました」
「『新しい価値をつくる』という言葉が印象的でした」と話してくれたのは、保育関係のワークショップを主宰する女性の方。「新しい価値をつくるっていうのは色だけに留まりませんよね。閉塞感がある世の中で、どうアクションを起こせるのか? そのヒントになりそうです」
ツアーの様子は、「TOUR REPORT」で8月7日(水)に公開予定。藤原さんのコメントも、たっぷりお届けしますので、どうぞお楽しみに!
編集部 飯塚