先日、国立新美術館で行われております「貴婦人と一角獣展」のプレス内覧会にお邪魔してきました。
「貴婦人と一角獣展」は西暦1500年頃の制作とされる6面の連作タピスリーです。なんと本作がフランス国外に貸し出されたのは過去に一度だけ。アメリカのメトロポリタン美術館だそうで、日本ではもちろん全てが初公開である貴重な展覧会です。
入口をはいるとまず広がるのは大きな展示室。広い円状の空間に赤い作品が6点並ぶこちらは、本展覧会の中心になっています。
こちらに展示されている6面のタピスリーは、赤色の千花文様の地がとても鮮やかで美しく、思わず立ち止まりジッと見てしまう作品です。6面のうち5面は、人間の五感である「触覚」「味覚」「嗅覚」「聴覚」「視覚」を表しているそうですが、残る1面である「我が唯一の望み」が何を意味するかについては、"愛""知性""結婚"など様々な説があるそうです。
どの作品にも貴婦人と一角獣と獅子、また動物たちが配置されていて、作品一つ一つでそれらが違うことから、それぞれの作品の意味を指しています。
大きな空間の大きな作品たちは目を引くものでした。この連作タピスリーを中心に本展覧会は進んでいきます。
大きな展示室を抜けると、作品により異なる動物たちが紹介されています。
同じ動物でも描かれ方が違うことが紹介されています。展覧会タイトルにもある一角獣は、かつては架空ではなく実在する動物だと考えられていたそうです。架空の動物となり伝説となった一角獣の存在が、作品の中でも大きいのですね。
そして実際に作品に登場する貴婦人の髪型や服飾などが紹介されています。
そして最後には1500年頃のタピスリー芸術が展示されています。
どれもとても美しく、目を凝らして観てしまうものばかり。プレス内覧会も、多くの方で賑わっていました。
中世ヨーロッパに花開いた華麗で典雅な美の世界をフランスの至宝とともにぜひご体感ください。
小言ですが、音声ガイドを聞きながら観ていただくと、作品に関することから貴婦人の身にまといなどより理解が深まるかと思いますので、おすすめです。
※内覧会で主催者の許可を得て撮影したものです。
編集部アシスタントS
[展覧会名] 「貴婦人と一角獣展」
[会場]国立新美術館 企画展示室2E
[会期] 2013年4月24日(水)~7月15日(月・祝)
10:00~18:00 金曜日は20:00まで(入場は閉館の30分前まで)
[休館日] 毎週火曜日休館(ただし4月30日は開館)
[入場料]一般:1500円、大学生:1200円、高校生:800円、中学生以下無料
[住所] 東京都港区六本木7-22-2
[展覧会ホームページ] http://www.lady-unicorn.jp/