9/21(金)から21_21 DESING SIGHTで開催される企画展「田中一光とデザインの前後左右」展のプレス内覧会に参加してきました。
21_21 DESIGN SIGHT
この展示は、日本を代表するグラフィックデザイナー田中一光氏が残した膨大な数の作品や資料を検証、紹介する事で田中一光というクリエイターの人と仕事に迫り、デザイン思考がどのように展開し表現されたかを探る、というもの。
展覧会ディレクターは、田中氏と仕事を共にしたクリエイティブディレクターの小池一子氏、会場構成・グラフィックデザインは六本木未来会議でもインタビューさせていただいた廣村正彰氏が担当しています。
会場に入ってまず感じたのが、展示が非常に分かりやすいということ。会場構成をした廣村氏によると、田中氏が残した膨大な作品を整理整頓し、自然に見やすい展示にするよう心がけたそうです。確かに、テーマごとに美しく整理された展示を見ていると、単に作品を見るのではなく田中氏の思考のプロセスにまで触れられる気がします。
ギャラリー2 田中一光:グラフィック表現の多様性
展示の中で、特に面白いのが「田中一光本の世界」と題されたコーナー。
田中氏が「子供の様だ」と言う程に愛情をもって、装幀などを手掛けた約150冊の書籍が並んでいました。一部は、デジタルデータ化され、内容をモニターで見ることもできます。
ギャラリー1 田中一光:本の世界
また、田中氏のグラフィック表現の多様性を紹介するコーナーでは、貴重な原画やオリジナルポスター、グラフィックアート(版画)などが一同に並ぶ中にこんな展示も。
アートディレクションと社会
ショップバックは、田中氏が数多く関わってきた企業のアートディレクション活動の象徴として展示されているそうです。田中氏を知らない人でも一度は目にした事があろう有名な企業ばかりで、改めて田中氏の日本の文化への影響度を感じました。
その他にも、現役クリエイターによるデジタルメディアや、田中氏が色彩選定に携わった製品を使ったインスタレーション、関係者から寄せられた思い出の写真や資料など紹介しきれないほど、見どころが満載です。
展覧会ディレクターの小池氏は説明の中で「田中氏が生き、そして創ってきた20世紀後半の文化とは何かを感じとってほしい」と仰っていました。その言葉通り、ぜひ実際にこの展示を体験して、田中氏の見ていた世界を見ていただきたい!と思うような展覧会でした。
尚、本日21日の夜18:30~19:00放送のTokyo FMの「Tokyo Midtown presents The Lifestyle MUSEUM」に展示会ディレクターの小池一子氏が登場予定です。Podcast対応で24時間どこからでも聞くことができるので、ぜひチェックしてみてください。
また、六本木未来会議のブログでは現在、同展示のペア鑑賞券をプレゼント中です。こちらもこの機会にぜひご応募ください。
編集部Y
【展覧会情報】
[展覧会名]田中一光とデザインの前後左右
[会場] 21_21デザインサイト(東京ミッドタウン・ガーデン内)
[会期]2012年9月21日(金)~2013年1月20日(日) 11:00~20:00
[料金]一般:1,000円、大学生:800円、中高生:500円、小学生以下:無料
[休館日] 毎週火曜日(10月30日・12月25日は開館)、年末年始(12月27日~1月3日)
[住所]東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン・ガーデン内