「ROPPONGI STREET THEATER」では、六本木の街なかにある建築やアートが舞台に変身。劇場内で見ることが多いパフォーミングアーツが、誰でも楽しむことのできるパブリックスペースに飛び出し、建築・アートとパフォーマー、そして、観客をつなぎます。
第5回目となる今回は、ファッションとデザインの祭典「Tokyo Creative Salon」と連動し、彫刻作品《意心帰》を舞台に、熊川哲也率いるK-BALLET TOKYOとBunkamuraによる新たなダンスプロジェクト「K-BALLET Opto(Kバレエ・オプト)」によるパフォーマンスを開催します。
4月27日(土)-4月29日(月・祝)に上演が予定されている、K-BALLET Optoの最新作 『シンデレラの家』のエッセンスが凝縮された一日限りの特別パフォーマンスです。古物家電を新たな楽器へと蘇らせる稀代の音楽家、和田永が率いる楽団「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を中心に、日本を代表するダンサー酒井はな、そしてK-BALLET Optoのダンサーが祝祭を繰り広げます。ブラウン管、扇風機、電磁楽器のお囃子に皆さんもぜひご参加ください。
K-BALLET Opto
K-BALLET TOKYOとBunkamuraが2022年に立ち上げた新プロジェクト。
創立から四半世紀、芸術監督熊川哲也の下で豪華絢爛な古典バレエの全幕作品を生み出してきたK-BALLETが「芸術がいかに社会にその価値を還元していくか」という命題に応えるべく、今を生きる私たちが共感しうる"時代性のある新作"を届けるためにスタートした。
本プロジェクトではK-BALLETのスターたちの出演をはじめ、世界の最前線をゆく振付家の起用や、他ジャンルのアーティストとのコラボレーションを意欲的に行うことで、ダンスのより多角的な魅力と深層を発見し、より多くの方々に鮮烈なライブ体験を提供していく。
ジュゼッペ・スポッタ
振付家。 2002年にバレット・ディ・ローマに入団。2004年アテルバレットに参加。在籍中、当時の芸術監督マウロ・ビゴンゼッティの指導のもと、イリ・キリアン、オハッド・ナハリンらの作品を踊る。その後ドイツへ渡り、ゴーティエ・ダンスに入団。2010年ヘッセン州立バレエ団に入団、芸術監督のシュテファン・トスに感銘を受け、振付活動を始める。2011年トス振付『Blaubart』に出演後、ドイツで最高峰の芸術賞である「ファウスト」賞受賞。同年ハノーバー国際振付コンクール2位入賞。2019年よりMiRダンス・カンパニーゲルセンキルヒェンの芸術監督。ヨーロッパで最注目の若き俊英振付家。
和田永
アーティスト、音楽家。大学在籍中より音楽と美術の領域で活動を開始。2009年よりOpen Reel Ensemble、Braun Tube Jazz Bandとして活動。2015年より古い電化製品から新たな「電磁楽器」を創作しオーケストラを形作るプロジェクト「エレクトロニコス・ファンタスティコス!」を始動、第68回芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。現代アートの旗手として彼のパフォーマンスは常に注目を集めるが、今作では特に音楽家としてのずば抜けた閃きが発揮される機会となるに違いない。
酒井はな
ダンサー。93年牧阿佐美バレヱ団入団、18才で『くるみ割り人形』主役デビュー。97年開場とともに新国立劇場開場バレエ団に移り、柿落とし公演『眠れる森の美女』にて森下洋子、吉田都と競演。以降同団プリンシパルとして数々の初演を含む主演を務める。優れた表現力と高い技術に品格の備わった、日本を代表するバレエダンサー。クラシックバレエを中心にコンテンポラリーダンスやミュージカルにも出演。2013年島地保武と共にダンス・ユニットAltneu<アルトノイ>を立ち上げる。レパートリーは古典バレエから岡田利規等の現代作品まで幅広い。2009年芸術選奨文部科学大臣賞、2015年第35回ニムラ舞踊賞、2017年紫綬褒章、2018年第39回橘秋子賞特別賞、2020年東京新聞舞踊芸術賞受賞。
《意心帰》 安田侃 ISHINKI by Kan Yasuda
イタリア・ピエトラサンタの数十億年という時を経て生み出された18.5トンの大理石で作られた彫刻作品。 石に彫られた穴に身を沈めると地球の一部になったような感覚になり、静かな太古の声なき声が石から聞こえてくるようです。石に彫られた穴の中で、まるで地球の中に入っているような安堵感を感じてほしい、という作者の想いが込められています。
彫刻家 安田侃さんへのクリエイターインタビューでの「東京ミッドタウンのパブリックアート《意心帰》の周りでコンサートを」というアイデアからヒントを得たプロジェクト「ROPPONGI STREET THEATER」。
六本木の街なかにある建築やアートが舞台に変身。劇場内で見ることが多いパフォーミングアーツが、誰でも楽しむことのできるパブリックスペースに飛び出し、建築・アートとパフォーマー、そして、観客をつなぎます。
▼安田侃さん(彫刻家)インタビューはこちら:
クリエイターインタビュー #122
安田侃(彫刻家) https://6mirai.tokyo-midtown.com/interview/122_01/