1月29日(木)から1月31日(土)までの3日間、クリエイター・企業の実験的なプロダクトやアートが集う都市型クリエイティブフェスティバル「TOKYO PROTOTYPE」が初開催されました。3日間で約4.45万人が来場した本イベントの様子をレポートします。

虎ノ門ヒルズ ステーションタワーのオープンスペースやTOKYO NODEを舞台にした本イベント。クリエイター、アーティスト、そして企業が領域を越えて一堂に会し、AIやロボティクスなどの先端テクノロジーを活用した「プロトタイプ」の数々が展示されました。

展示エリアは49階から地下2階まで多岐にわたります。TOKYO NODEの最上階、49階の「TOKYO NODE SKY GARDEN & POOL」では、蓮の純粋さと都市の多様な命を光と視点で往復する、いけばなインスタレーションが展開されました。夜にはライトアップも施され、昼間とはまた異なる幻想的な姿を見せていました。

45階の「TOKYO NODE アライバルホール」でも、多彩な作品が来場者を迎えます。藤堂高行氏による《鎖に繋がれた犬のダイナミクス》は、激しく動き回るロボット犬と安全な距離を保ちながら向き合うインスタレーションです。鎖が全身に絡みつき、次第に身動きが取れなくなっていく様子は、鑑賞者に深い思索を促します。

同フロアでは、Googleのハードウェアデザインチームによる《Prototyping -- 動きの中の詩。2026》も展示されました。素材選びからレイアウトまで、Google製品の細部に宿る緻密なデザイン哲学が紹介されました。

7~8階には、計13の展示が並びました。なかでも体験型の展示は非常に人気が高く、初日の時点で予約が埋まってしまうものもあるほどの大盛況ぶりでした。

デザインスタジオWOWによるチームI.CEBERGは、「氷塊のなかに、怪物を求める」と題し、主要作品とその制作過程を紹介。従来のWOWのイメージとは一線を画す、個性豊かなクリエイティブが並びます。展示作品の一部は購入も可能となっていました。

IE3による《desync》は、色鮮やかでレトロなiMacの筐体を使用した展示作品です。AIやロボティクスなどの先端技術が領域を越えて集う本展において、懐かしさを感じさせるハードウェアと現代的なデジタル表現を融合させた本作は、実験的な「未来の試作品」として、技術の変遷と新たな可能性を提示しています。

「攻殻機動隊展 ~Ghost and the Shell~」の開催に合わせ、Hondaのロボティクス技術から生まれた、体重移動で操作可能なモビリティロボット「UNI-ONE」の試乗体験も実施。作品内のタチコマを彷彿とさせる特別カラーリング仕様となっており、体重移動で操作する新しい感覚を多くの人が楽しんでいました。

地下2階には、RhizomatiksとTASKOのコラボレーションで制作したインスタレーション《Tug of Memories》が公開されました。ピアノ自体が鍵盤の上を自走し、音を紡ぎ出していく様子が印象的です。

株式会社ZOZO NEXTによる「Alternative Crafts produced by ZOZO NEXT」では、日本の伝統工芸の作り手と最新技術が協業した作品を展示。現代のテクノロジーによって更新された、工芸の新たな可能性を提示していました。

テクノロジーとアートが交差するこの空間は、まさに「未来の試作品」が集う実験場です。AIやロボティクス、伝統工芸との融合など、ジャンルを超えたクリエイターたちの挑戦を全身で体感できる、刺激的なイベントとなっていました。
編集部 齊藤
「TOKYO PROTOTYPE」
会期:2026年1月29日(木)~1月31日(土)
時間:11:00~21:00
開催場所:虎ノ門ヒルズ ステーションタワー
料金:入場無料(事前申込不要)
主催:森ビル株式会社 TOKYO NODE LAB・日本テレビ放送網株式会社
協力:文化庁
出展者:GOOGLE HARDWARE DESIGN STUDIO、株式会社ZOZO NEXT、bit.studio、TASKO x Abstract Engine、藤堂高行、池坊 / BAUMX / enigma、D2C IMG SRC STUDIO × SoVeC、株式会社ミライセンス、Konel Inc. / NTT DX Partner Corporation、HAKUTEN・HAKUTEN CREATIVE、乃村工藝社 未来創造研究所 NOMLAB、130 onethirty | MagnaRecta.inc、PHIARO CORPORATION、mud Inc.、東京大学五十嵐研究室 / ソフトバンク株式会社 / Takram、DNP / THRUSTER / 5BLOCKS、Abstract Engine、I.CEBERG | WOW、Spline Design Hub、IE3、3 AND PROGRAM、GOO CHOKI PAR、KMD Embodied Media | 慶應義塾大学大学院、DLX Design Lab | 東京大学、xlab(筧康明研究室)| 東京大学、森田崇文
公式サイトで詳細を見る(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://tokyoprototype.jp/
