土佐の絵師・金蔵(きんぞう・1812~76)は高知城下で生まれ、幕末から明治初期にかけて数多くの芝居絵屏風をのこし、地元高知では「絵金(えきん)さん」の愛称で長年親しまれてきました。歌舞伎や浄瑠璃のストーリーを極彩色で絵画化した芝居絵屏風は、同時代の絵画のなかでも一段と異彩を放つものです。絵金の屏風は、今なお夏祭りの間に神社や商店街の軒下に飾られ、提灯や蝋燭の灯りで浮かび上がる画面は、見る者に強い印象を残しています。
1966年に雑誌『太陽』で特集されたことを契機に、絵金は小説・舞台・映画の題材として取り上げられ、1970年前後には東京・大阪の百貨店で展覧会が開催されるなど一時ブームとなりました。高知県立美術館では1996年と2012年に回顧展が開かれていますが、芝居絵屏風の多くが神社や自治会などに分蔵されており、それらをまとめて観られる機会は滅多にありません。
近年、高知県香南市赤岡町に絵金蔵が開設され、香南市野市町には創造広場「アクトランド」(現・アクトミュージアム)の絵金派アートギャラリーがオープンするなど、絵金の画業を再評価し、作品を保存・研究・展示する環境が整ってきました。高知県外で半世紀ぶりとなる本展は、あべのハルカス美術館(2023年)、鳥取県立博物館(2024年)へ巡回し、いよいよ東京での開催です。
サントリー美術館は「生活の中の美」を基本理念としています。「夏祭りに夕立が来たら、屏風より先に提灯を片付けた」と語られるほど、絵金は生活に溶け込みつつ、高知の文化のなかで大切に受け継がれてきました。東京の美術館では初の大規模展となる本展を通じて、絵金の類稀なる個性と魅力をお楽しみください。
プレゼント内容:「幕末土佐の天才絵師 絵金」ペアご招待チケット
当選者数:2名
応募締め切り:2025年10月7日(火)
※プレゼントご招待チケットを下記対象展覧会にてご利用の方は観覧料は必要ございません。
※当選者の発表はプレゼントの発送をもってかえさせていただきます。
※当選に関するお問合せにはお答えすることができません。
※ご応募はお一人につき一回に限ります。
※プレゼントは応募フォームでご入力いただく住所へ郵送させていただきます。
「幕末土佐の天才絵師 絵金」
<会期>
2025年9月10日(水)~11月3日(月・祝)
※作品保護のため、会期中展示替を行います。
<開催時間>
10:00~18:00
金曜日は10:00~20:00
※11月1日(土)、2日(日)は20:00まで開館
※9月26日(金)、27日(土)は六本木アートナイトのため21:00まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
<休館日>
火曜日
※9月23日、10月28日は18:00まで開館
<入館料>
一般1,800円、大学生1,200円、高校生1000円
※中学生以下は入場無料
※障害手帳をご持参の方(付添の方1名を含む)は入場無料
※チケットの詳しい情報は、展覧会ホームページチケット情報をご覧ください。
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.suntory.co.jp/sma/exhibition/2025_4/index.html
締め切り:2025年10月7日(火)