2020年12月12日(土)群馬県前橋市に白井屋ホテルがオープン。その開業を記念し、フィリップス東京では、プレオープン企画展「The Place of Encounter ~白井屋ホテルの8人の作家~」が開催されています。
白井屋ホテルには、「前橋のまちなかを活性化したい」という思いに建築家・藤本壮介をはじめ、国内外のクリエイターが集結。300年以上もの歴史を誇っていた白井屋旅館が幕を閉じたその跡地に、暮らす人と訪れる人が集い、交流するリビングルームのような、新たなアートと食文化の発信の場を誕生させました。
本展には、クリエイターの中から牛嶋直子、小野田賢三、木暮伸也、鬼頭健吾、竹村京、白川昌生、村田峰紀、八木隆行が出展。それぞれまったく異なるメディアで記憶、物質、風景、身体と関わる作品が展示されていました。
展示品の中でもひときわ大きい写真右側の作品は、白川氏のもの。フランス、ドイツで哲学と美術を学び、現在は群馬を拠点に活動を続けるアーティストです。その横には、鬼頭氏の鮮やかな作品が並びます。
壁を埋め尽くしているのは白井屋ホテルがある前橋で生まれ、そして前橋に住んでいる木暮氏による写真の数々。1993年、「場所・群馬」委員会参加を契機に地域や日常など卑近な生活の場からの着想を主に作品を制作しています。作品を見ていると、そのイキイキとした写真から、その場所の音が聞こえてくるようでした。
その壁の後ろは竹村氏のブース。写真やドローイングの上に刺繍を施した白布を重ねる作品で知られる竹村氏ですが、近年では異なる国や言語でも意味を共有することのできるトランプを取り入れた作品を制作しています。今回展示されているのはその一部です。
ただのギャラリーの出窓、と思いきやこちらにも作品が。音や光などのシンプルな表現で人間の知覚に疑問を投げかけるアーティストの小野田氏によるものです。写真1枚目のガラスは、角度を変えると文字がうっすらと浮かび上がります。何が書かれているかは、ぜひ会場で確かめてみてくださいね。
ここで紹介しきれなかった作品のほかにも、見ごたえのある本展。白井屋ホテルのエッセンスを、六本木に感じに来てみてはいかがでしょうか?
編集部 高橋
The Place of Encounter ~白井屋ホテルの8人の作家~
会期:2020年11月18日(水)~12月17日(木)
開場時間:10:00~17:00/土日閉館
会場:フィリップス東京
住所:東京都港区六本木6-6-9 ピラミデビル4階
アクセス:地下鉄六本木駅3出口 徒歩2分
観覧料:無料
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.phillips.com
白井屋ホテル
開業日:2020年12月12日(土)
所在地:群馬県前橋市本町 2-2-15
TEL:027-231-4618
アクセス:JR前橋駅より徒歩約15分、東京から新幹線利用で約1.5時間、車で約2時間
公式サイト(URLをクリックすると外部サイトへ移動します):
https://www.shiroiya.com/