PROJECT REPORT インタビューで得たクリエイターのアイデアを、リアルな場で実現する「アイデア実現プロジェクト」

六本木未来会議 アイデア実現プロジェクト#07 六本木未来大学アフタークラス 特別インタビュー 【後編】

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update_2017.5.31 / photo_mariko tagashira / text_yuto miyamoto

六本木未来会議が2015年から開催している六本木未来大学。様々な領域のクリエイターを講師に招き、彼らの思考から「クリエイティブディレクション」のヒントを学ぶ場をつくってきたこの大学で、今年から「アフタークラス」と呼ばれる新しい授業が始まります。


六本木未来大学で行われる講義に対して、アフタークラスはワークショップを通して、学んだことについてさらに考え、対話し、実践していくための場。講師でありファシリテーターを務めるのは、株式会社&Co.代表、そして毎年秋に開催されている働き方の祭典「TOKYO WORK DESIGN WEEK」(TWDW)オーガナイザーの横石崇さん。アフタークラスについて伺ったインタビュー前半に続き、後半では、横石さんが考える「これからの学び方」について伺いました。


>前編はこちら

学び合うコミュニティ

そもそも横石さんが「学びの場」をつくる活動を始めたのは、2011年に起きた震災がきっかけだったといいます。

 「2011年の震災が起きたあと、それまで働いていたクリエイティブエージェンシーを辞めました。日本に停滞感が渦巻いて、クリエイティブであることの価値が自分の中で見えなくなった時期です。暗中模索だったときに、この機会に海外を見てみようと思いバックパックで世界一周の旅に出ることにしました。100日間と決めて20都市ほどを回ったのですが、そのときに現地で出会う人々に『日本の若者がかわいそうだ』ということを言われたんです。たしかに日本は高齢化社会が進んでいるし、世界に知られているブランドもいわゆるレガシーで古い大企業ばかり。そんな国の若者には未来がないと。

でも、そのときぼくの周り見渡したら、ソーシャルデザインマガジンの『greenz.jp』や、生きるように働く人の仕事探しを応援する求人サイト「日本仕事百貨」といったおもしろいことをやっている同世代がたくさんいた。そういう人たちがいることをもっと世の中に知ってもらうべきだし、彼らみたいな人が、きっと元気な日本をつくっていくはずだと思ったんです。『日本の停滞感を若い人たちの力で変えられるんじゃないか』という想いが、『旅する勉強会』をコンセプトにしたラーニングキャラバンや、おもしろい仕事をしている人たちの働き方を知るためのTWDWのような学びの場をつくるきっかけとなっています」

はじめは友だち5人ほどの規模で始まったラーニングキャラバンも、回を重ねるごとに反響も大きくなり、渋谷ヒカリエの会場を借りられることになって、働き方を考える祭典TWDWの開催につながります。今年6年目を迎えるTWDWには、いまでは累計1万人が参加。100人以上のボランティアコミュニティも生まれています。

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TOKYO WORK DESIGN WEEK
TOKYO WORK DESIGN WEEKの一コマ。毎年勤労感謝の日前後、働き方にまつわる7日間のプログラムが組まれる。

なんとボランティアメンバーの内、TWDWにかかわったあとに8割の人が転職や起業をしているそう。その理由を尋ねたところ、「学ぶことでコミュニティができるし、そのコミュニティにいることでさらに学べる、というループが生まれているからじゃないか」と横石さんは言います。「そういう人たちと一緒に学んでいくことができるというのは、TWDWの言い出しっぺとしては喜びのひとつです」