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六本木未来会議アイデア実現プロジェクト #15

「六本木、旅する美術教室」 第2回 コピーライター梅田悟司のメディアアートの見方【後編】

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六本木未来会議アイデア実現プロジェクト#15 「六本木、旅する美術教室」 第2回 コピーライター梅田悟司のメディアアートの見方【後編】
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update_2018.03.14 photo_yuta nishida / text_ikuko hyodo

『Media Ambition Tokyo(MAT)』を舞台に、一般のお客さんも参加した「六本木、旅する美術教室」。普段はコマーシャルアートに携わっているコピーライターの梅田悟司さんと、MAT2018実行委員会の杉山央(すぎやま・おう)さんと浜田具(はまだ・とも)さんに、メディアアートの変遷を踏まえて、その楽しみ方や、教育にどう取り入れていくべきかをうかがいました。

前編はこちら
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先入観のない人こそ得るものが大きいメディアアート。

梅田悟司 おふたりにガイドしていただきながら、いろんな作品を鑑賞してみて、メディアアートに初めて触れる人、先入観のないような人こそ、得られるものが大きいのではないかという気がしました。

浜田具 僕自身も、メディアアートには先入観を持たずに接することが多いのですが、その理由のひとつとして歴史が浅いからだと思うんです。テクノロジーの進化のスピードと表現手法の多様化もあって、今のところ、体系立ててアーカイブができていない。そのことを考えると、まずは純粋に見てみる、体験してみるのがいいんじゃないかと個人的には思っています。

杉山央 ただし、背景にあるものを知ることによってより楽しめるというのも、大きなポイントですよね。たとえば、世界中でツイートされる「LOVE」や「PEACE」という言葉をリアルタイムで拾って、光の粒子でビジュアライズする作品『CONNECTED FLOWER』がありましたよね。我々が生活しているところが世界の一部であったり、自分の小さな行動が世の中にどんな影響を及ぼしているのかは、普段なかなか考えが及ばないものですが、作品の背景を知ることでそれを体感できるのも、メディアアートのおもしろさといっていいでしょう。

775111815KN089_Media_Ambiti.jpg

CONNECTED FLOWER / Nobumichi Asai(Honda)

Photo by Koki Nagahama /
2018 Getty Images for Media Ambition Tokyo

【メディアアートの見方#4】
作品の背景を知って、自分と世界とのつながりを体感する。

アート活動とクライアントワークの中間から生まれる作品の魅力。

 メディアアートは日本の得意とする分野といわれていますが、その強みや世界的な傾向を知っておくことも、作品を理解する助けになるはずです。

杉山 日本人特有のものづくり精神や、アイデアを表現する力などが、おそらくメディアアートに向いているんでしょうね。

梅田 つくっていく過程においては、かなり理系的かつ工業的な手法を取っているけれど、人を感動させたいとか、新しい感情を呼び起こさせたいという目的がある。日本のメディアアートは、 "インダストリー×クリエイティブ"という傾向が強いのではないでしょうか。

杉山 最先端の技術は、当然ながらアーティストだけではつくられない領域です。企業が開発したものの、使い道が定まっていないような技術を、アーティストが表現のひとつとして自由に使うことによって、新たな未来を提示する。企業とアーティストの組み合わせによって実現するのも、特徴といえます。

梅田 アーティストがやりたかったことを、最先端の技術で表現するのか。あるいは企業が持っているけれども、どう使っていいかわからない技術をアートで表現するのか。出発点がふたつあるのかもしれないですね。

浜田 まさにその通りで、今年のMATの出品作も二極化しています。

梅田 発想がクリエイティブだから偉いとか、その技術を持つ企業色が強くなっているからダメとかではなく、出発点はどちらでもいいわけですよね。人のなかに新しい感情を芽生えさせるような表現だったらいい、という姿勢がむしろ大事に思えます。

杉山 MATは6年間続けてきて、企業とアーティストがつながるプラットフォームのような役割を持ちつつあります。フランスなどヨーロッパの国は、メディアアートに対して金銭的な支援をして、制作環境が整えられているので、純然たるアート活動だけで生活することが可能なんです。一方でMATに参加いただいている日本のアーティストは、クライアントワークもやっています。一見マイナスに思えるかもしれませんが、最近は二足のわらじで活動することによって、中間領域から最先端の作品が生まれるのがおもしろいとされている。日本と海外のメディアアートの違いは、そこにあるのかもしれないですね。

project_15_2_main4.jpg

最先端から遡って発見できることもある。

 今回の「六本木、旅する美術教室」を通して、メディアアートは想像以上に子どもにも相性がよいことが判明しました。大人としてはどんなふうにアシストすれば、より楽しめるようになるのでしょう。

杉山 今の子どもはスマホやタブレットが本当に好きで、テクノロジーに関する障害がまったくないですよね。小さい頃から新しいテクノロジーを使った表現に慣れさせることで、新しいものを感じ取ったり、学ぶきっかけになったりすればいいなとは思います。

梅田 小さい子どもほど、世の中にあるものを何でも新しく感じるのでしょうけど、2018年の最先端を見せてあげたいという気持ちがあります。アナログからテクノロジーへ歴史の流れに沿って順番に学ぶことも大切ですけど、最先端のものを見せて、これってどういうふうにできているんだろう、と遡ってみて発見できることもあるはず。先ほどの企業とアーティストの関係の話にもつながりますが、こうでなければいけないという決まり事が可能性を狭めかねないので、どちらからでもいいという視点を持つことが、僕はとても大事な気がしています。

【メディアアートの見方#5】
決まりごとはなるべくつくらず、自由な視点を持つ。

大人の子どもに対する働きかけ方が問われている。

 最近は、Science(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Art(芸術)、Mathematics(数学)の頭文字を取ったSTEAM教育(スティーム教育)が注目されています。メディアアートはSTEAM教育にどう関与できるのか。また学校教育の外で、大人が子どもたちに働きかけられることはあるのでしょうか。

梅田 要素で分けるとすべて大事だとは思いますが、その結果どういうものが生まれるのかを考えると、メディアアート的なものに行き着きますよね。学校教育を否定するつもりはまったくありませんが、プログラミングの授業ではC言語やJAVAを学び、アート教育ではアート作品をつくることが目的になって、どうしても単発になってしまう。だけど本当に大事なのはそれらを統合することなので、その結果としてのメディアアートを見せてあげることは、教育的にも有意義だと思います。

杉山 たしかにメディアアートは、いろんな専門家が結集しているわけですからね。

梅田 もうひとつ教育的観点でいうと、子どもがメディアアートを見て「すごい」と言ったとき、どこがすごいと思ったのかを引き出してあげる、さらに具体的に言えば、聞き出してあげるのが、大人の役割なのではないでしょうか。たとえば「きれいだった」ならアートなのでしょうし、「なんでこうなってるの?」という疑問だったら、エンジニアリングに興味が湧いたのかもしれない。「すごい」の一歩先の感情を引き出してあげることができたら、STEAM教育を行ううえでも指標が見えてくるんじゃないかな。最初はなかなか表現できないとは思いますけど、大人の引き出し方が問われているのかもしれないですね。

浜田 僕らは子ども向けのワークショップも開催しているのですが、その考え方はとても参考になります。

【メディアアートの見方#6】
子どもが発する「すごい」から、具体的な感情を引き出してあげる。

杉山 メディアアートは現在進行系なので、世の中がどう評価していいかわからないのが実情と言えます。しかしアートの歴史がそうであるように、振り返ってみてアートになっていくものだと思うし、世の中の価値観を変えること自体がアートであるならば、間違いなくそれが可能なメディアアーティストが生まれてきています。

梅田 今のアートはインディビジュアルの時代なので、世の中というよりひとりひとりの価値観を変えるものに、もっと移行されていくはず。その点でも、メディアアートにこそ新たな可能性がありそうですね。

前編はこちら

梅田悟司梅田悟司 / コピーライター
梅田悟司 / コピーライター

1979年生まれ。大学院在学中にレコード会社を起業後、電通入社。マーケティングプランナーを経て、コピーライターに。広告制作の傍ら、新製品開発、アーティストへの楽曲提供など幅広く活動。
直近の仕事に、ジョージア「世界は誰かの仕事でできている。」、のどごし<生>「がんばるあなたがNo.1」のコピーライティングや、東北六魂祭の事業構想メンバーがある。カンヌ広告賞、レッドドット賞、ギャラクシー賞、グッドデザイン賞、観光庁長官表彰など国内外30以上の賞を受ける。著書に20万部を超える『「言葉にできる」は武器になる。』(日本経済新聞出版社)他。CM総合研究所が選ぶコピーライターランキングトップ10に、2014~2017年と4年連続選出。横浜市立大学客員研究員。

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