3月16日(土)~4月13日(土)の期間、六本木のタカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルムにて、「森山大道|Vintage prints from the 80's」が開催中です。
1972年に写真集『写真よさようなら』を刊行し、既存の様式を否定するアレ・ブレ・ボケの写真の頂点へと到達した写真家・森山大道氏。その後低迷状態へと陥りましたが、当時『写真時代』(白夜書房刊)の編集長であった末井昭氏に声を掛けられ、1981年に同誌で「光と影」と題された連載を始めました。
花や自動車、街中の看板など、身の回りのありふれた存在を被写体として捉えた作品群は、翌年に同名の写真集としてまとめられ、日本写真協会年度賞を受賞しました。本作ではそのタイトルの通り光と影が白と黒の階調に置き換えられるモノクローム写真の原点を意識させるとともに、シャープな画面はそれぞれの被写体が有するテクスチャーを色濃く記録しています。
また、1982年から83年にかけては『アサヒカメラ』上で連載「犬の記憶」を持ち、写真作品とあわせて自伝的なテキストを執筆したほか、87年に同郷の写真家・安井仲治氏へのオマージュ写真集『仲治への旅』を刊行しました。
そんな森山氏の写真家活動の中で一つの転換点となった 1980年代に生み出されたプリント18点が展示されています。
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【展覧会レポート】タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム「森山大道|Vintage prints from the 80's」