鎌倉時代末期、兼好法師(生没年未詳)によって書かれた『徒然草』は、名文の誉れ高く、『枕草子』『方丈記』とともに日本三大随筆に数えられます。「つれづれなるままに」の序段で始まる『徒然草』は、今や古典文学のなかでも最も親しまれた作品の一つといえるでしょう。
本展では、近年館蔵品に加わった海北友雪筆「徒然草絵巻」を初公開するとともに、屏風や絵本などの美術作例を通して、一度は読みたい、今こそ知りたい『徒然草』の名場面をたどります。『徒然草』といえば無常観の文学といわれますが、兼好は、「無常」という時代の既成概念に挑み、現世にあっていかに生きるべきか、いかに楽しむべきかを探究した現実主義の人でした。本展では、兼好の心うつりゆく世界を美術作品とともにぜひお楽しみください。
会期
2014年6月11日(水)~7月21日(月・祝)10:00~18:00
※金・土、および7月20日(日)は20:00まで開館
※いずれも入館は閉館の30分前まで
休館日
毎週火曜日
※shop×cafeは会期中無休
入場料
一般:1,300円、大学・高校生:1,000円、中学生以下無料
お問い合わせ先
サントリー美術館
TEL. 03-3479-8600